カローラから始まったカーナビ専用機の大転換

CD/DVDプレーヤーも消え、コネクテッド強調

iPhoneとつないでCarPlayを活用も(筆者撮影)

日本車の新車では今後、カーナビが消滅することになりそうだ。正確に言えば、カーナビの機能は残るが、新車では旧来のようなカーナビ専用機器は消滅する運命にある。

そう言い切れる理由は、日本市場で軽自動車以外の乗用車(登録車)で新車販売約5割という圧倒的シェアを誇るトヨタが、新車組み込み型の「ディスプレイオーディオ」を、国内販売モデルのほぼすべてで標準装備することを決めたからだ。

ユーザーの好みに合わせてカスタマイズ

「ディスプレイオーディオ」とはその名のとおり、オーディオ機能を持つディズプレイ(画面)だけの状態。パソコンやスマホのように、最低限の機能はあるが、ユーザーの好みに合わせてアプリやサービスなどを購入してカスタマイズする、という考え方だ。

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カーナビやオーディオの専用ディスプレイ化は、ダイムラー(メルセデス)やマツダですでに量産されているが、ディスプレイだけの「素の状態でも売る」というトヨタ方式は珍しい。また、「ディスプレイオーディオ」にはCD/DVDプレーヤーはない。

導入は2019年9月に発表された新型「カローラ」がキックオフとなり、今後はマイナーチェンジやフルモデルチェンジのタイミングで各モデルに標準装備される。

こうした先進機器の導入は、従来ならば上級モデルから始めるのが自動車メーカーの常套手段だ。にもかかわらず、あえて大衆車に属する「カローラ」で行ったのは、モデルとしてのフルモデルチェンジが「ディスプレイオーディオ」導入時期にたまたまマッチした、ということもあろう。

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  • abc8815121327a8
    選べないのでしたらそういうクルマは買わないと思います。選択出来ると言うことはメーカーが思う以上に重要です。他メーカーには真似しないで頂きたいですね。
    up12
    down8
    2019/10/14 07:50
  • Box841e9f449ad7
    「先進機器の導入は、従来ならば上級モデルから始める」とあるが、ディスプレイオーディオって言わば、「モニター付きラジオ」ですよ。
    なんでレクサスから導入が開始されると思ったのかな?
    言わば廉価版なので安価な車両から普及することになる。

    最近apple car playはgoogle mapの対応で飛躍的に使用感が良くなった。
    乗車前に目的地を設定して、車の中の検索が省ける。
    音声認識も優秀だし。

    逆に1キロ先に行く時も携帯をささないと何も出来ない。
    物によっては本当にラジオにしかならない。
    そういう意味で、廉価な製品であると言える。

    メーカーだと20万もするんだ。
    カロッツェリアFH-9400DVSは「ほぼ全乗せ(?)」で5万以下で買えますよ。
    up11
    down9
    2019/10/14 06:59
  • 大吉254751bcddb2
    この前試乗して来たんですが、今の時代に性能うんぬんは私レベルでは感じられなくて良い車としか言えませんでしたし安全装置がこれだけ付いてまたバックミラーもモニターで、今ならそこのグループはカローラツーリングは3年後で残価設定60%だったので周りに興味を持つ人も何人かいてます、実際に買うと思いますし3年後までにはもっとEVもハイブリッド車も性能が上がるのでそれまでにって
    カーナビは私はこれが主流になると思いますし安くて良いと思いました、テレビを見ない人には必要は無いですし、昔はラジオだけだったのが今は使い方が難しいのは値段が高くて疑問があったので、モニターが標準化で単価も下がり私は賛成派です
    up4
    down3
    2019/10/14 08:25
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