球場の広さは様々
みなさん、こんにちは!
B-CHANです。
現在、日本にはプロ野球チームがたくさんあります。
この記事を書いている2014年5月現在で30チーム近く存在します。
有名なのは日本野球機構(NPB)に属するセントラル・リーグとパシフィック・リーグの12チームですが、他に、四国アイランドリーグplusやベースボール・チャレンジ・リーグなど、いくつかのプロ野球組織が存在します。
今回は、その中で、セ・リーグとパ・リーグの12チームの本拠地である12の球場の広さ比べをしてみます。
簡単な事前知識ですが、球場の広さの指標にはいろいろあって、球場の面積、ホームベースから両翼までの距離、ホームベースから中堅までの距離、ホームベースから両翼とバックスクリーンの中間までの距離などがあります。
図を見てもらうとわかりやすいですかね。
この記事の最後に、各球場の図を載せてるので、それらを見ながら読んでくださいね。
今の日本では、ほとんどの球場は左右対称です。
12の球場では広島市民球場だけが左右非対称です。
球場によってはネーミングライツによって企業名が入って呼ばれるモノもありますが、ここではあくまでも元の名前で記載します。
例えば、MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島は広島市民球場、京セラドーム大阪は大阪ドームと書いてます。
ちなみに、野球規則(1.04)には、両翼まで320フィート(97.534m)、中堅まで400フィート(121.918m)以上あることが望ましいと記されています。
これが理想のサイズです。
この野球規則(1.04)を満たしていないのは、明治神宮野球場、横浜スタジアム、阪神甲子園球場の3つです。
これらの球場は昔ながらの狭い球場だと言えます。
ただし野球規則(1.04)では中間の距離には触れていませんが、阪神甲子園球場は福岡ドームと並んで、中間までの距離は一番長く、逆に中間までの距離が一番短いのは東京ドームです。
つまり東京ドームは両翼と中堅の間があまり膨らんでいないということです。
東京ドームでホームランが出やすいと言われるのは、これが理由ですね。
ただ、ホームランの出やすさは距離だけでは決まらないです。
例えば、外野フェンスが高ければホームランは出にくいですし、ドーム球場は湿度が低いのでホームランが出やすくなります。
屋外球場でも立地によって風の影響が異なります。
ホームランの出やすさは総合的に考える必要があります。
なお、東京ドームでは屋根を膨らますために気圧を高めていますが、高気圧でボールの飛距離が伸びることは物理的にはありません。減ることはあります。
2012年までは一番広い球場は東北楽天ゴールデンイーグルスの本拠地である宮城球場でした。
宮城球場は、
両翼101.5m
中間117m
という巨大球場でしたが、2013年から少し狭くなりました。
それでも一番広い球場のひとつであることに変わりはないですが。
両翼までの距離ランキング
球場名 | 両翼までの距離 |
---|---|
広島市民球場の左翼 | 101m |
宮城球場 | 100.1m |
札幌ドーム、東京ドーム、西武ドーム、ナゴヤドーム、大阪ドーム、広島市民球場の右翼、福岡ドーム | 100m |
千葉マリンスタジアム | 99.5m |
明治神宮野球場 | 97.5m |
阪神甲子園球場 | 95m |
横浜スタジアム | 94.2m |
両翼で一番広いのは、広島市民球場の左翼の101mです。
広島市民球場は左右で長さが異なっていて右翼は100mです。
逆に両翼が一番狭いのは、横浜スタジアムで94.2mしかありません。
広島市民球場との差は6m以上もあります。
中堅までの距離ランキング
球場名 | 中堅までの距離 |
---|---|
札幌ドーム、宮城球場、千葉マリンスタジアム、東京ドーム、西武ドーム、ナゴヤドーム、大阪ドーム、広島市民球場、福岡ドーム | 122m |
明治神宮野球場 | 120m |
横浜スタジアム、阪神甲子園球場 | 118m |
中堅が一番広い球場は9球場もあって122m。
つまりこれが今の標準だと言えます。
中堅が一番狭い球場は横浜スタジアムと阪神甲子園球場。
おや、横浜スタジアムはここにも登場です。
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中間までの距離ランキング
球場名 | 中間までの距離 |
---|---|
阪神甲子園球場、福岡ドーム | 118m |
千葉マリンスタジアム | 116.3m |
札幌ドーム、宮城球場、西武ドーム、ナゴヤドーム、大阪ドーム、広島市民球場 | 116m |
明治神宮野球場 | 112.3m |
横浜スタジアム | 111.4m |
東京ドーム | 110m |
中間が一番広い球場は、阪神甲子園球場と福岡ドーム。
阪神甲子園球場は中堅が一番狭く中間が一番広いので、扇形に膨らんでいるわけですね。
中間が一番狭い球場は、東京ドーム。
東京ドームは、中堅が一番広く中間が一番狭いので阪神甲子園球場とは対照的です。
東京ドームは四角形に近いですね。
それにしても阪神甲子園球場や福岡ドームと比べて東京ドームは8mも手前なんですねえ。
ここまで見ると、標準的な球場のサイズは、
- 両翼100m
- 中堅122m
- 中間116m
であり、札幌ドーム、西武ドーム、ナゴヤドーム、大阪ドームが同じです。
また宮城球場と広島市民球場もほぼ同じですが、両翼が少しだけ大きいですね。
福岡ドームもほぼ同じですが、中間が大きいです。
千葉マリンスタジアムもほぼ同じですが、両翼がごくわずかに小さいです。
これらの8球場が今の日本のプロ野球の標準サイズだと言えます。
逆に、東京ドーム、明治神宮野球場、横浜スタジアム、阪神甲子園球場の4球場は現在の日本のプロ野球の標準から見るとかなり小さいですね。
いずれもセ・リーグの球場です。
これらの球場は歴史も比較的古く、昔の基準で作られているということです。
と言っても東京ドームは野球規則(1.04)は満たしていて、中間だけが極端に狭いんですけどね。
西武ドームも古い球場なんですが、当時から広い球場として作られていたということがわかります。
確かに西武球場(西武ドームの旧名)ができた時に、大リーグ並みのスタジアムだと騒がれました。
外野フェンスの高さランキング
球場名 | フェンスの高さ |
---|---|
福岡ドーム | 5.84m |
札幌ドーム | 5.75m |
横浜スタジアム | 5.0m~5.3m |
ナゴヤドーム | 4.8m |
千葉マリンスタジアム | 4.4m |
東京ドーム | 4.24m |
大阪ドーム | 4.2m |
明治神宮野球場、西武ドーム | 3.3m |
阪神甲子園球場 | 2.6m |
広島市民球場 | 2.5m~3.6m |
宮城球場 | 2.5m |
外野フェンスの高さはバラバラですね。
横浜スタジアムと広島市民球場は場所によって高さが異なります。
両翼、中堅、中間までの距離が同じでも、フェンスが高ければ当然ホームランは出にくくなります。
ホームランの出やすさ、出にくさ
ここまで見てきて、文句なくホームランが一番出にくい球場は福岡ドームでしょう。
両翼、中堅、中間、フェンスの高さのすべてにおいて日本の球場で最大です。
そして、それにほぼ匹敵するのが札幌ドームですね。
逆にホームランが出やすいのは、とにかく狭い横浜スタジアムですが、フェンスが比較的高いので、球場も狭くフェンスも比較的低い明治神宮野球場かもしれません。
もちろんこれは球場サイズの話であって、さっき書いたように実際には風などの条件にも左右されます。
各球場データ図示
最後に各球場のデータを載せます。
実際の球場は大きさも形もデザインも異なりますが、さすがに個別に描くのは面倒なので、図は全部同じ大きさ・形にしてあります。
ここで注意してほしいのは、面積です。
この図に書かれている面積にはホームベースの後ろのフィールドやファールグラウンドも含んでいますので、フェアグラウンド内の面積とは異なります。
実際にフェアグラウンド内の面積を比較するなら、両翼、中堅、中間までの距離から推測するしかありません。
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