苫小牧に私設文庫。帯広から移転 7月1日オープン-札幌の松嶋珪子さん
道内各地で読み聞かせ活動をしている札幌市の松嶋珪子さん(81)が7月1日、苫小牧市表町3に絵本や児童書4000冊以上を集めた私設文庫「宇宙船みみ」を開設する。地域住民が気軽に絵本に触れられる場を―と無料で開放する予定。現在、同文庫を設ける「絵本の家」を建設中だ。
建設場所は、苫小牧駅前本通り沿いにあるヘリテージ・キムラの隣。延べ床面積約200平方メートルの木造3階建てで、グレーを基調とした色合いの落ち着いた雰囲気の外装に仕上げる。昨年12月から建設中で、5月に完成予定という。
1階に松嶋さんが所有する国内外の絵本3000冊以上と、児童書約1000冊を並べた「ミニミニ図書館」を設置。午前10時から午後5時まで毎日開館し、市民が気軽に訪れ、ゆったりと心を休められる場所にしたい考えだ。
オープン後は利用状況を見ながら、読み聞かせ会などのイベント開催も検討。2階はギャラリー、3階は居住スペースとする計画だ。
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大の絵本好きで、幅広い世代を対象にした読み聞かせ活動を展開してきた松嶋さん。夫は札幌市内の病院に勤務する現役医師で、共に同市在住だが2012年からは、帯広市内に同名の私設文庫を開設している。本の貸し出しも行い、絵本を通じた地域交流の場を提供してきた。開設当時は活動を80歳までと決めていたが、根強いファンを抱え、「皆さんに喜んでもらっている」と継続を決断した。
ただ、札幌から帯広までの列車通いが大変な事などから帯広の文庫は3月14日で閉館。読み聞かせ活動で、頻繁に足を運んできた苫小牧市内に移設することを決めた。
文庫名の「みみ」は、ウサギの耳にちなんで命名。大きな耳で話をよく聞き、小さな口でガミガミ言わずに優しく見守るイメージという。
松嶋さん自身、「みみ先生」と呼ばれ、読み聞かせ会に訪れる常連らに親しまれている。
松嶋さんは「大人の読み聞かせに、子どもはきちんと耳を傾けてくれる。スマートフォンやゲームばかりに目を奪われがちな子どもたちに、本を読む習慣を身に付けてもらえれば」と話している。
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