macOS 10.15 Catalinaアップグレード後、Apple Mailでメールデータが消える/不完全になり同期機能によりiOSデバイスにも問題が及ぶ不具合があるようです。詳細は以下から。
Apple Mailに対応したスパムメールフィルタ「SpamSieve」などを開発しているC-Command SoftwareのMichael Tsaiさんによると、macOS 10.15 Catalina (19A583)アップグレード後、AppleのMailクライアント「メール(Mail v13.0)」を開いてメールデータをアップデートすると、メールデータのアップデートが成功しましたというメッセージが出るものの、その後メールデータを確認するとメッセージが失われていたり、不完全な形で表示される不具合の報告を多くのユーザーから受け取っているそうです。
What I’m hearing:
- Updating Mail’s data store from Mojave to Catalina sometimes says that it succeeded, but large numbers of messages turn out to be missing or incomplete.
- Moving messages between mailboxes, both via drag-and-drop and AppleScript, can result in a blank message (only headers) on the Mac. If the message was moved to a server mailbox, other devices see the message as deleted. And eventually this syncs back to the first Mac, where the message disappears as well.
Mail Data Loss in macOS 10.15 – Michael Tsai – Blog
また、同じく複数のユーザーから報告されている不具合として、メッセージをドラッグ&ドロップまたはApple Scripで他のメールボックスに移動すると、メッセージのデータがヘッダーだけ残してBlankになる問題も確認されているそうで、メッセージがサーバーのメールボックスに移動されると、他のデバイスはこのメッセージを削除済みにするため、それが再びMacに同期されメッセージが消えることもあるそうです。
I updated to the official Catalina OS X this morning and since then my SENT box in Apple email is empty. I have tried uninstalling and re-installing the email account, I have tried to rebuild it, but nothing seems to work.
Apple email client Sent Box is Empty after Catalina Update on 8th October – Gmail Help
同様の不具合や「メールデータが検索できない」、「Apple MailでGmailを管理していたら送信済みメールが空になった」といった報告はApple Support CommunitiesやGmail Helpのフォームでも報告されており、
Apple Mailの不具合は2015年10月にリリースされたOS X 10.11 El Capitanでも、Mailアカウントを削除してしまう不具合やメッセージおよびメールボックスが表示されない不具合などがあり、Appleはその後のOS X El Capitan 10.11.1アップデートでこれを修正したので、今回も次回のCatalinaアップデートで修正されると思われますが、メールデータを失いたくない方はそれまでiCloud.comやGmailのWebメールを利用したほうが良さそうです。
おまけ
Apple Mailでは、この他、メールデータベースアップデート時にMailクライアントがクラッシュする不具合や、メタデータのアップデートでCPU使用率が100%近くにまで上がる問題が確認されています。