今季ゴルフ界の‘’台風の目‘’となった渋野が列島直撃の超大型台風19号に翻弄(ほんろう)されそうだ。スタートダッシュを決めたかったこの日は、予報より早く降り出した豪雨の中でも、我慢のゴルフで、なんとか71で上がってきた。
「最後18番パー5も、ティーショットから左ラフ、左ラフで、なんとか4打目33ヤードのアプローチを30センチに寄せてガッツパー。アンダーで上がれてよかった」。17番セカンド地点で40分間の競技中断にも見舞われたラウンドの結果に、渋野は胸をなでおろした。
台風接近のため、第2日の中止が決定。この日の18ホールで1オーバー47位タイまでの61人が予選通過した。さらに13日の決勝ラウンドは実施される場合でも天候、コース状態などの条件により9ホールに短縮される可能性も。コースの修復状況によっては、スタート時刻と日没時間の関係から‘’セカンドカット‘’と呼ばれるさらなる予選カット実施され、最少30位タイまでの選手しかプレーできない場合もある。
渋野は25位タイ。9ホール短縮になれば6打差逆転は至難の業だ。国内女子ツアー史上初の無観客試合となる13日。「みなさんの命が大事」と納得する渋野が、奇跡的な天候回復を祈り、奇跡的な逆転Vを目指す。(月橋文美)