サッカー日本代表の森保一監督(51)が11日、W杯カタール大会アジア2次予選の第3戦・タジキスタン戦(15日・ドゥシャンベ)で宝刀の3バックを導入する可能性を明らかにした。DF冨安の故障離脱に伴い、DFラインの再編とともにシステム変更もプランにあり、「チャンスがあれば(3バックを)やるかもしれない」と語った。チームは敵地のドゥシャンベに向け、成田空港発の航空機で出発した。
伸び盛りだった守備の要が戦線離脱。ただ、指揮官はへこむどころか、「『俺がやってやる』って思っている選手が待ってくれている」と小さく笑みを浮かべた。同じセンターバックの植田、畠中を使うことに迷いはない。そして、脳裏にはもうひとつの計画が明確に描かれている。森保監督は「(3バックをやる可能性は)あります。昨日もやろうと思いましたけど、何を試すことが優先かということで、(布陣変更ではなく)交代の選手のカードを切った」。モンゴル戦では新鋭の鎌田と原口を入れ、中央に配置転換した中島と前線の組み合わせをテストした。ならば、次なる思惑はやはり-。
「チャンスがあれば(3バックを)やるかもしれない。昨日(10日)、コーチともそういう話はしていたので」。3バックに植田、吉田、畠中を並べ、長友、酒井(伊東)のサイド攻撃をより有効活用する。屈強なフィジカルをベースに守りを固めてくるタジクが相手なら、6月の親善試合で試したオプションシステムをアップデートするにはもってこいだ。
代表最年少得点を狙う18歳久保建、モンゴル戦で出場機会がなかった21歳堂安も牙を研ぎ、好機を待っている。タジク戦に向け、「自分たちの今やるべきことに集中しながら、練習していく」と森保監督。チームの成長、進化には、選手の台頭とともに新たなチャレンジは欠かせない。 (松岡祐司)