Uber Eatsの配達員しか味わえない「壮絶なメリット」

昨日投稿したこのブログ最初の記事には大きな反響をいただいた。だがその反響の中に、いらすとやのイラストをこの手の論調の記事で使ってほしくないとの指摘があり、記事を取り下げるとの決断に至った。いらすとやファンの皆様に不快な思いをさせたかもしれず、ここでお詫びしたい。

 

今回は日頃からお世話になっているUber Eatsがいかに素晴らしいサービスであるかを観測していきたいと思う。結論から言えばUber Eatsは利用者にも飲食店にも、そして配達員にとっても壮絶なメリットがある、三方一両得(Win-Win-Lose)のサービスなのだ。

 

利用者にとってのメリットはデリバリーの選択肢が広がることに尽きる。出前に対応していない店、電話でしか受け付けない店などさまざまな形態がある中で、Uber Eatsならアプリの統一された体験と決済手段により高いオーダー体験が実現されている。言い換えれば、誰も飲食店のアルバイト店員と電話などしたくはないのだ。

 

Uber Eatsで注文を出すと、アプリの地図上には配達員の現在位置が示され、移動する様子を神の視点から眺められる。混雑した都心でも青信号の道ばかりを選んで走るのは、まさしくプロのドライビングテクニック。例えばホームパーティや女子会では複数人で同時に注文を出し、誰の注文が最初に届くのか賭けるといった楽しみ方が考えられる。

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飲食店にとってのメリットは最小コストでデリバリーに対応できることだ。出前の需要は時間帯や天候によって上下する。カテゴリー6の台風で外に出たくない日など誰もが宅配ピザで済ませたくなるものだが、そのためにアルバイトを雇って待機させておくのはコスト負担が大きすぎた。

 

だがUber Eatsならクラウド上の仮想マシンを時間単位で契約するように、デリバリーの注文が入るたびに都度、配達員を確保できる。万が一、アルバイト店員が配達中に事故を起こすと後処理が面倒だが、Uber Eatsの配達員ならそうした面倒もなく、雨の日でも原発事故の日でも安心して送り出せる。

 

配達員にとっても働く時間を自分で決められるのはメリットだ。例えば宅配のアルバイトなら、雇われの身である以上は台風の日にシフトを組まれても文句は言えず、命がけでコロッケを配達するか、さもなくばクビになるかだ。だがUber Eatsの配達員はこうした底辺の職場では避けられないブラック労働から身を守ることができる。

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これまで弱点だった労働者保護も、日本で労働組合が結成されるなど改善が進んでいる。余暇やスキマ時間に楽しむ仕事であるギグ・ワークにフルタイムで従事するのはどうかしているとの意見はあるが、配達員を紹介すると紹介者に8万円もの報酬が転がり込むことを考えれば、その矛盾は無視できるほど小さい。