お気に入り記事の保存はアプリが便利!

logo_1101

2019-10-11

糸井重里が毎日書くエッセイのようなもの今日のダーリン

・新作をつくり続けること。

 これが、どれほど困難で、おもしろくて、
 新しい出会いや経験を必要として、
 じぶんという見えないライバルにのしかかられて、
 他のなにもかも捨てたくなるほどの集中力が消費されて、
 もうやめようかという誘惑に毎日襲われるようなことか。

 おそらく、新作をつくり続けている人は、
 骨身にしみて知っている。
 だけど、新作をつくり続けている。

 昼間、野田秀樹さんと20年ぶりに話をした。
 新作をつくり続けていることについて考えた。
 公演の最中に1時間もらって話したのだけれど、
 「大深呼吸」をしたような気持ちになった。
 いずれ「ほぼ日」でも読めるようにするから、
 ぜひ読んでみてください。

 その前の時間にも、慎重に冒険を続けている人に会った。
 失敗したって爆発して消えちゃうわけではない。
 だけど、どこかで失敗を自然に怖がるようになっている。
 そういうことについて、どうにかしてやれと企んでいた。
 勇気をもらいましたと互いに言って、別れた。

 野田秀樹さんといた池袋から、東京ドームへ。
 ダブルスチールやら、ホームランやらを見た。
 今年のジャイアンツは、新作をつくっていると思う。
 スポーツにだって、新作というものがある。

 夜中に、小沢健二さんが新作を発表するコメントが。
 じぶん自身の生身の時間をたっぷり込めて、
 17年ぶりのボーカル入りのアルバムをつくったという。
 若いまま年を重ねることと、年相応に年を重ねることは、
 どっちも矛盾せずに実現できるような気がする。
 <なんだか、たくさんの少年少女(実年齢不詳)が
 「おれもわたしも負けないぞー」と思っていたらいいな>
 とツイッターに書き込んだ。
 その「おれ」はおれ自身で、新作と格闘していたい。
 失敗してでも、新作をつくり続けることが生きることだ。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
こどもをつくるとかも、もちろん大新作をつくるってこと。


ここ1週間のほぼ日を見る コンテンツ一覧を見る