稲垣謙一

私の人生、ハチャメチャですから――広末涼子が笑って語る「私はマリア様なんじゃないですか?」

10/11(金) 8:45 配信

「私の人生、ハチャメチャですから」と笑う広末涼子。10代で一世を風靡する存在となったものの、20代前半で結婚を機に休業も経験した。しかし、芸能界に復帰し、いまや大女優への道を確実に歩む広末の「成功の秘訣」とは。(取材・文:宗像明将/撮影:稲垣謙一/Yahoo!ニュース 特集編集部)

どうしてプライベートを語らなきゃいけないのかな

広末は、かつてインタビューで自伝を書くことに言及したことがある。

14歳で高知県から上京し芸能界デビュー、NTTドコモのポケベルのCMに抜擢され、「NHK紅白歌合戦」出演などトップタレントの地位を確立。結婚、出産、約2年間の休業を経て、その後は女優として数々の賞を受けた。私生活にも多くの人が興味を持つ。

まだ自伝を書きたいか聞くと、破顔一笑してこう語った。

「書けば売れるかもしれないし、苦労や不幸も盛りだくさんだから構成には事足りるだろうけど、でも私の人生は面白すぎますもん」

そして真面目な表情になって続けた。

「そうしたら私への先入観で、作品の邪魔になる。演じることが仕事なのに、どうしてプライベートを語らなきゃいけないのかなって思っちゃいますね。『作品を見てください』って。選んで一生懸命に演じている役が、そのときの私を反映してないわけがないから。だからこそ作品を充実させて、作品を通して私がいろんな色に見えればいいと思う。私生活がどうであれ、いい作品、いい芝居ができればいいんじゃないかって」

それはSNSをしない理由でもある。

「自撮りしたり、おいしいもの撮ったり、自分の中で勝手に『ひとりインスタグラム』をやっています(笑)」

アイドルになるつもりはなかったんですけどね

16歳でリリースしたデビューシングル『MajiでKoiする5秒前』は、竹内まりや作詞作曲。60万枚近くを売り上げた。そのCDを手にしながら、広末はあっさりこんなことを言う。

「ねえ。そんなつもりなかったんですけどね」

そもそも、アイドルになるつもりはなかったと振り返る。

「だって、アイドルのオーディションを受けたわけでもなければ、歌手としてデビューしようとしていたわけでもない。アイドルというカテゴリーで自分を捉えていなかったので、ちょっと違和感はありました。いただいた曲を『涼子、歌えないよ』と思って作り直してもらったこともあるんです」

広末が歌手活動をしていたのは、実質的には1997年から2000年まで。しかし、『MajiでKoiする5秒前』の2カ月後にセカンドシングル『大スキ!』をリリースするなど、めまぐるしく活動していた。

「激しいですよ、もう馬車馬のようにどんだけ働かせるんだと(笑)。学校が終わってそのままスタジオに行って、下手したら朝まで撮影して、またすぐ学校で、もう怒涛の日々ですよね。今、思い返すと我ながらよくやっていたなと思います」

そんなハードな日々を生き抜けたのは、夢だった女優への道を歩みだしている実感があったからだ。

仕事DeepDive 記事一覧(87)

さらに読み込む

Facebookコメント

表示

※本コメント機能はFacebook Ireland Limited によって提供されており、この機能によって生じた損害に対してヤフー株式会社は一切の責任を負いません。