福井県議選立候補予定者アンケート・原発の40年超運転に賛成(○)、反対(×)、どちらともいえない(△)

 福井新聞社は、3月29日告示の福井県議会議員選挙(県議選)に立候補を表明している46人を対象に政策アンケートを実施した。関西電力高浜原発1、2号機(高浜町)と美浜原発3号機(美浜町)の40年を超える運転について、全体の6割強に当たる31人が「賛成」と回答した。安全確保が前提としている。反対は5人だった。

 高浜1、2号機は2016年6月、美浜3号機は同年11月に原子力規制委員会から40年超運転の認可を受けた。関電は20年5月以降の3基の再稼働を目指し、安全対策工事を行っている。工事完了時期は高浜1号機が20年5月、高浜2号機は21年1月、美浜3号機は20年7月の見込み。

 賛成とした理由は、「二酸化炭素削減の代表的なエネルギーであり、使える限り使用すべき」(福井市の元職)、「原子力規制委員会の新規制基準に適合するとの判断を尊重し、安定・安価な電力供給を確保する必要がある」(鯖江市の新人)。嶺南の複数の現職、新人からは、「地域経済を考えて必要」とした意見が見られた。

 「どちらともいえない」は嶺南地域の1人を含む10人。「避難訓練などの対策を強化すべき」(福井市の新人)、「使用済み燃料処理を見極める」(坂井市の現職)など原発を取り巻く課題への対応が必要との声が上がった。国や事業者の十分な説明を求める意見もあった。

 反対した5人は「東京電力福島第1原発事故から8年たつが、事故の解決、避難生活の見通しは立っていない」「経年劣化に対する県民の不安は大きい」(いずれも福井市の現職)、「原子力の低減を望む世論に配慮」(越前市・今立郡・南条郡の現職)など県民感情を考慮した意見を出した。

 選挙区別では、原発が立地する嶺南3選挙区計10人のうち、1人が「どちらともいえない」と回答した以外は全員が賛成。30キロ圏に入る越前市・今立郡・南条郡の5人のうち2人が反対した。

  ×  ×  ×

 アンケートは26日までに書面記述式で行い、原発の40年超運転のほか、北陸新幹線敦賀開業後の特急存続の是非、力を入れたい課題について聞いた。

関連記事