日銀は必ず動くはずだが、一体何ができるのか

手詰まり感極まる中「次の一手」はどうなる?

黒田日銀総裁は、会見で明らかに次は動くというメッセージを打ち出した(撮影:大澤誠)

日本銀行は9月19日、金融政策決定会合で金融政策の現状維持を決定したが、次回10月末の決定会合では「経済・物価動向を改めて点検していく」と声明文で明確に打ち出した。黒田東彦総裁は、会合後の記者会見でも「海外経済のリスクは高まっている」「前回の会合よりも(追加緩和に)前向きだ」と発言し、明らかに次は動くというメッセージを打ち出した。

もちろん、ECB(欧州中央銀行)、やアメリカのFEDが動く中で、日本だけが動かなければ、外国為替市場を中心に催促相場的な脅しの円高、株安が起こることを恐れての発言だったという解釈はありうる。だが、そういう効果を狙いつつも、あそこまではっきりと断言すれば次は動かないと、それこそ期待を膨らませた市場は荒れ狂うことになるのは黒田総裁もわかっているはず。だから、10月は必ず政策変更があるだろう。

日銀は「4つの金融緩和手段」からどれを選択するのか

問題は、何をするか、である。何をするかはつねに問題なのだが、今回は何もすることがない、あるいは何もするべきではない、さらに言えば、やろうとしても何も実行可能なものがない、という大きな問題がある。だから「日銀はいったい次に何をしでかすのか?」が大問題になるのである。

公式見解は、日銀はつねに4つの金融緩和手段を持っている、ということになっている。黒田総裁も9月19日に繰り返し強調した。4つとは、改めて列挙すると、①短期金利の引き下げ、②長期金利の操作目標引き下げ、③資産買い入れ拡大、④マネタリーベースの拡大ペース加速、になる。

次ページ絶対にありえないのは?
関連記事
トピックボードAD
マーケットの人気記事
  • 小幡績の視点
  • ぐんぐん伸びる子は何が違うのか?
  • 就職四季報プラスワン
  • ミセス・パンプキンの人生相談室
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
7

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

ログインしてコメントを書く(400文字以内)
  • 流されないロスジェネa12a7d05d99c
    人口減少、地域消滅時代に合わせた政策に変更せず、相変わらず高度成長期を忘れられずに経済拡大路線を続けるのだから、手詰まりになるのは当然だと思う。
    up37
    down7
    2019/10/10 07:06
  • netwalker5c85090a737a
    アベノミクス失敗の綺麗なまとめ、ありがとうございます。

    ・金融緩和での実物投資は機能しなかった
    ・株価上昇は雰囲気がよくなっただけで持続的な企業投資の支援にはなっていない
    ・そもそも当初から、通常の持続的な実体経済への金融緩和の効果は存在しなかった
    ・手段無く、これからやる日銀金融政策はただのアリバイ作り
    up22
    down8
    2019/10/10 10:08
  • M&K5d103f2167b8
    まぁ、問題の本質は、金融じゃないという疑問を検証すべきじゃないですかね(笑)
    で、多分、①にいきつく(笑)
    マイナス金利は、もうやめた方がいいと思いますよ(笑)
    up0
    down1
    2019/10/10 17:19
  • すべてのコメントを読む
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
AIに負けない<br>読解力を鍛える

AI(人工知能)が多くの仕事を代替しても、AIが不得手とする読解が必要な仕事は、今後も人が担うことになる。読解力を測るリーディングスキルテストを収録するほか、語彙力、論理力など、鍛えるためのメソッドを各分野の専門家が伝授。