勢いに乗る虎を巨人の先発・山口が真っ正面からねじ伏せた。7イニング1/3を4安打、1失点の好投で初戦の白星へ導いた。「しっかり調整できていた。良い結果が出て良かったです」
言葉通りの立ち上がりだった。1回、先頭の木浪をフォークで空振り三振にきると勢いに乗った。150キロの直球と変化球のコンビネーションで4回2死までパーフェクト。暴投で1点を失ったが、その後も150キロの直球と変化球のコンビネーションで付け入る隙を与えなかった。
代打も想定された7回の攻撃でも打席に立ち「自分もいくつもりだった」と8回のマウンドへ。1死一塁で交代し「投げきりたかったですね」と悔しそうな表情を浮かべたが、オレンジ色に埋まったスタンドからは大きな拍手が送られた。
「初戦を任せてもらうのは光栄です」。今季は15勝4敗、防御率2・91でリーグ優勝の立役者になった右腕が、プレッシャーのかかる初戦でしっかりチームを落ち着かせた。