西村綾華、真野啓太、中野浩至
実力・人気があっても、芸能界内での圧力でテレビに出られず、干されるタレントがいる――。決定的な証拠がないものの、社会で広く認識されてきたそんな「テレビと芸能界のブラックボックス」に今、厳しい視線が注がれている。行政や政治も動き始め、業界内から告発する声も。芸能界は変われるのか。(西村綾華、真野啓太、中野浩至)
俳優の「のん」さんは、2013年にNHKの連続テレビ小説「あまちゃん」でヒロインを演じ国民的人気を博したが、テレビの露出はある時期から急減した。調査会社ニホンモニターによると、NHKと在京民放5局で11年~14年は毎年数十~200近い番組に出演していたのに、18年がゼロ。15年から今年9月までの合計もわずか7番組にとどまっている。
そこに芸能界の圧力があったと告発するのは、現在のんさんのエージェント(代理人)を務めるコンサルティング会社の福田淳社長だ。
のんさんを巡っては15年ごろに、契約を巡って所属事務所とトラブルになり、本名の能年玲奈から改名。16年からは、「事務所に所属」という形ではなく、仕事の獲得などを依頼する、米ハリウッドなどでよくみられるエージェント契約を福田さんと結んだ。
CM出演は次々と契約できているにもかかわらず、テレビ番組では、これまで約30件もドラマや情報番組のオファーがテレビ局からありながら、作品の衣装合わせも終え、出演契約を結ぶ直前で「話はなかったことに」と連絡が入るなど、何度も話が立ち消えになったという。出演前日になって「やはり来ないでくれ」と連絡があったイベントも。福田さんは、そんなメールや企画書を保管している。
「大手から移籍・独立すると、輝いているタレントでも圧力で表舞台から消えることがある。芸能界はタレントの移籍の自由を認めてほしい」
民放キー局でドラマを手がけて…
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