中日の与田剛監督(53)が8日、阿波野秀幸投手コーチ(55)とサンマリンスタジアム宮崎で行われたみやざきフェニックス・リーグ、DeNA―オリックス戦を視察した。自チームではなく、他球団同士の試合に目を光らせる異例の行動も収穫を口にした。
真剣な表情で、与田監督は若手選手たちの一挙手一投足に目をやった。3時間を越えたゲーム。「ライブで見ることで、分かることがある。データで見るのと違う。特徴などすごく分かった」と充実感を漂わせた。
DeNA先発が2年目ながら今季1軍で3試合登板した阪口。来季、対峙(たいじ)する可能性は十分ある。一方でオリックスは育成の東が先発し、試合を締めたのは育成の漆原だった。こちらは未知の存在ともいえた。「正直、知らない選手もいた。実際に確認して、こんなにいい選手なんだと思うこともあった」。指揮官は目に焼き付け、脳裏に刻み込んだ。
「(視察は)全てプラスになる。マイナスになることは絶対にない」。自ら集めた情報は来季に生きる。短い期間だが、与田監督は宮崎で精力的に動く。(島田明)