RAGEで勝つために

 

1,はじめに

初めましての方たくさんいると思います、ぬめぬめと申します。
 
今回のRAGEプレーオフ決勝で初めて配信宅に呼ばれ、たくさんの方に「いい試合だった」「見てて楽しかった」などのコメントをいただきました。
僕もめっちゃ楽しかったです。応援ありがとうございました!
 
さて、自分のことを知らない方もたくさんいると思うので軽くこれまでの自分のシャドバ歴の紹介から。
 
たしか、2017年10月ごろにシャドバを始めました。
しばらくはストーリーやランクマを遊び、次第に競技シーンに興味を持ち始めるように。
それまでにほかのゲームを競技として遊んだことは全くありませんでした。
RAGEの戦績は↓の通り
 
RAGE戦績
   Day1   Day2
BOS 2-2         -
OOT   1-2       -
ALT  5-1     3-3
STR    5-1     5-2 マネーフィニッシュ
ROG   不参加
VEC 5-1     6-1 プレーオフ決勝進出
 
BOSとOOTに関してはシンプルに自分が弱かっただけです。
ALT~VEC(ROG除く)で3連続Day2はなかなか見栄えが良いのではないでしょうか。
おそらく、カードゲームを始めて約2年でここまでの成績が残せているのは、調整を手伝ってくれる友人に恵まれたこと、いい練習方法を見つけ出せたことが要因だと考えています。
こんな感じの戦績の自分が、RAGEでファイナリストを目指すために今まで行ってきた練習法や、実際VEC RAGEに向けて行った調整スケジュールなどを今回は紹介しようと思います。
 

2,練習法

A,個人練習

ここでは、チームや窓のメンバーとではなく、自分一人で練習を行うときに気を付けるべきことをまとめようと思います。

終始伝えたいことは、ざっくりいうと目的意識を強く持って練習しましょうってことです。

a,mpやグラマスなんて気にするな!

「グラマスにならないとRAGEでみっともない!」

 

「mp昨日からずっと停滞してる...」

 

RAGE調整期間中、こんな感じの発言はよく見受けられますが、自分は「別にいいじゃん。」って思っちゃいます。

 

冷静に考えてみましょう。

 

グラマスになったらRAGEで1byeもらえるんでしょうか?

mpを盛ったらその分本番の勝率は上がるんでしょうか?

 

「RAGEの勝敗」と「ランクマのmp、グラマスになったかどうか」の間に因果関係は全くありません。

Day1開始時、自分のmpは7000程度でした。ランクマッチをメインに練習はしていましたが、グラマスになる気は毛頭ありませんでした。

 

本気で勝ちたいなら、mpを盛るため、グラマスになるためだけのランクマッチはやめるべきです。

(グラマスになって対面をビビらせたいって人もいますが、強い人はそれくらいで別にビビりません。なんだったらマスター帯の場合相手が油断してくれる、という見方もできます。)

b,その試合は何のためにやってるの?

先ほどの話と被る部分もありますが、ランクマッチやルムマBO3はただ何となくやるべきものではありません。

必ず目的意識をもって取り組むべきです。

自分は目安として、どんな些細なことでも必ず1つ以上、試合から学習することを目標に練習しています。

そのために、普通にプレイするだけでなく、わざといつもと違う択を取ってみるということもよく行ってます。それがもし負けにつながる択になったとしても、練習なので気にしません。

VEC環境での実際の学習例(黄金都市B):

  • ミルフィは進化後、攻撃時ppが1回復する
  • 黄金都市は2で置かなくても大丈夫、なんだったら置かずに勝つ試合も稀にある
  • リノセウスに対してナテラカウント1の母なる君ポン置きは強い(次ターン母なる君進化で8点入るので、リノ側に結構厳しい処理強要)

などなど、カード効果の確認という些細なことから結構マニアックなことまで、なんでもいいので1試合につき1つ以上、学習したことを言語化しましょう。

練習している実感がわいてきてモチベアップにもつながります。

さて、ルムマBO3に関してですが、今回に限って言えばあまり良い調整方法ではなかったのではないかと考えています。自分は一度だけRAGE前にBO3をしましたが、あとはすべてぶっつけ本番でした。

BO3特有の目的は、主に3つあると考えています

  1. BO3単位での2デッキの一貫性の確認、また一貫性を強めるための枚数調整
  2. 自分の実力の確認
  3. 投げ順の確認

1に関してですが、ここまでシビアな枚数調整を行うのは自分の練度が確かなものになってからではないでしょうか?今回は期間が短かったこと、環境がかなり読みづらかったこともあり、この部分はあまり気にする必要はなかったと思います。

2に関して、どうせこの期間で本番前まだ練度高くないでしょ。おわり。

3については確認すべきだとは思うのですが、BO3にまるまる時間を割かずとも対面の組み合わせを想定して、頭の中で投げ順を考えることはできます。

以上、BO3を行う3つの意義が薄かったので、自分はBO1ルムマやランクマッチをメインに調整を行っていました。

BO1特有の目的も一応記しておくと

  1. 連続で同じデッキを使用するので、大局観の習得が早くなる(自分だけ?)
  2. 即座にリプレイをチェックできる
  3. 相性確認が素早く済む

などでしょうか。

c,リプレイを見てフィードバック能力をつけよう!

シャドバにはプレイング能力、構築能力だけでなくフィードバック能力も必要になってきます。

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右側のインプット(フィードバック)の矢印を軽視し、試合の振り返りをほぼ行わない人が見受けられますが、非常に危険です。プレイング能力、構築能力を高めるために必要なフィードバック能力が育たないからです。

慣れてくると、だんだん頭の中だけで試合のフィードバックを行えるようになります。ですが、最初のうちはすべての試合のリプレイを見るくらいの気持ちで練習するといいと思います。自分も環境初期に関してはほとんど全ての試合のリプレイを確認します。

具体的にリプレイを見て何を確認すればよいのかというと、試合全体を総合的に見て、「どのカードが試合を勝ちに近づけてくれたのか」「どのカードが試合を敗北につながってしまったのか」「キーカードは十分に引けるようになっていたか」「トレードミスはなかったか」などです。

d,「運だけだろ!」は吐き捨て損

この項は他と比べて、少し精神論的・主観的な話になることを前提に読んでください。

基本的に自分はオンラインでもオフラインでも対面の悪口は言いません。もちろん、もらったカード次第ではこちらのプレイが全く介入せずに試合が終わってしまうこともあります(自分の体感では、今環境はランクマで7~8試合に1回くらい)が、そこで「運だけだろ!」で終わらせてしまうことのメリットとデメリットを比較した時に、明らかに自分の中でのリスクリターンは釣り合っていません。

 

メリット:

  1. ストレス解消になる。

デメリット:

  1. 自分のミスに気づきづらくなる。
  2. 大会本番で緊張しやすくなる。(悪口は大事な場面で自分に跳ね返ってきます)
  3. 対戦相手のプレイの意図、オフライン大会での体に出てくるサインの確認を怠るようになる。

特に、オフライン大会で2,3のデメリットは最悪です

いつも意識していない対戦相手がそばにいて緊張してしまう、オフラインだとうまく戦えない、なんて方はまずはランクマの相手も自分と同じように、一生懸命考えて戦っているプレイヤーだということを意識してみてはいかがでしょうか?今まで見えてこなかったものが少しずつ見えるようになってくると思います。

(ちなみに、自分は対面の顔が見えるオフライン大会は大好きだし大得意です。)

B,集団練習

ここでは窓やチームで調整するときに気を付けたいことについて述べていきます。

自分は今回、信頼のおける友人(?)4人を誘って小さなグループを作り、そこで調整を行っていました。

その際に、普通に調整を行うのではなく、調整の質を担保するためのルールをいくつか設けました。

ルールを見て、「何を当たり前のことを...」と感じる方々もいらっしゃると思いますが、それらのルールを守れない(あっても守らない?)人が多いのも事実です。

自分が理想とする調整環境のテーマは「仲良く、楽しく強くなる」です。自分で言っててめちゃくちゃ青臭いと感じてますが、それでも大事だと思うので紹介しておきます。

以下、設定したルール一覧です。(全て調整用Discordサーバーに貼っていたもの、ほぼ原文ママ)

  1. 喧嘩はご法度、議論をしましょう
    喧嘩と議論は別物です
    シャドバをやってる以上、意見が分かれることは必ずありますが、そこでムキになって相手を攻撃しないように注意しましょう
    軽く定義しておくと、喧嘩をしてもシャドバは強くならない、議論をすればシャドバが強くなるみたいな感じで考えてください
  2. 間違ってたら謝ろう
    1つ目の約束と被る内容ですが人間誰しも間違いは犯します
    自分が間違ってると思ったら素直に謝りましょう
  3. 目的意識をはっきり持って練習しましょう

    次回RAGEは調整期間が短く、おそらく練習効率がかなり大事になってきます

    今自分はなんのためにこの試合をやっているのか、試合から得られたものはなんなのか

    出来るだけ具体的に自分の頭の中に残せるように練習しましょう

    練習する内容の予定を立てておくのもいいと思います

    別に数をこなすことを強制する気は全くありません、回数にとらわれすぎないように!

  4. 人がしゃべっているときは話を遮らない!
    大人数で通話で話をしていると、話を遮られた人はあまりいい気持ちはしません
    通話の時は”顔を合わせて話す時よりも”相手の話に耳を傾けることを忘れないようにしましょう
    どうしても話したいことがある時は、「ちょっと話したいことあるんだけどいい?」などと一声かけるととてもいいと思います
  5. 具体的に議論しましょう
    〜が強い、とか〜が弱いという議論は、根拠がないと平行線のまま終わってしまいます
    できるだけリプレイやスクリーンショット(スクリーンショットだと前後関係がわからないので、リプレイが好ましい)を使って、具体的な根拠と一緒に議論してください

こんな感じです。これらが守られていないような調整環境で調整するのだったら、自分一人でやった方が効率的な練習ができると考えています。

3,実際の調整スケジュール+RAGE当日の記録

以上のことを踏まえたうえで、今回のRAGEで自分がとったスケジュールを確認してみます。10日間だから何をやったかはぎりぎり覚えられてると思う...

 

環境スタート前(~9/25(水))

全員で診断評価を行いました。

診断評価は良いスタートダッシュを切るために重要です。

自分の調整グループは、カード効果の確認と、カードに対するお互いの価値観のすり合わせを目的として行っていました。

 

調整初期(9/26(木)~9/29(日))

グループの方々にとにかくいろんなデッキを触っておくよう伝えました。

この時、メインで触るデッキを2つ決め、1つのデッキに対して2人がつくことで、計5デッキを、2人分の客観性を担保した評価ができるような体制でスタートしました。この際にギルド機能が非常に役に立ちました。自分が回さずとも、典型的な動きのリプレイをメンバーに落としてもらえれば、効率よく情報収集ができます。

自分はリプレイを確認しつつ、マイナーチェンジ込みの20近くのデッキの動きの確認を、3日間で行いました。1デッキあたり2~3試合回して、動きが確認出来たら勝敗にかかわらずすぐに次のデッキに移っていきました。

この際に自分が気を付けていたことは、他の人が触らないようなデッキを積極的に触ることでした。(例:秘術ウィッチ、アマツアグロエルフ、機械エルフ)

逆に、本番持ち込んだリノエルフはこの段階でまだ一回も触っていません。環境トップのデッキはいろんな方が配信で情報を落としてくれると考えているので、優先順位を下げて触っています。

これだけ様々なデッキを触っていたのは、宝くじを見つけるためです。自分は毎環境宝くじデッキを探しています。

そのようなデッキを探す理由は、大会に出たら自分より地力の高い方々は腐るほどいて、その方たちに勝たないといい結果は出ないと考えているからです。ってRAGEの王者が言ってて感銘を受けました。。

そんなこんなで宝くじを探し続けたのですがどれも外ればかり...                                   結局9/29(日)にはデッキを5つ(疾走B,リノE,(機械or自然)ミッドレンジE,エイラB,ベイリオンR)に絞って練習することにしました。ネクロの強みをよく考えずに捨ててしまった(配信で見てもあまり強いと思えなかった)のは少し反省ですが、練度の問題を考えて5つに絞ったのは間違いではなかったと思います。

調整中期(9/30(月)~10/2(水))

ここからはBO3のデッキを2本決める段階に入りました。

黄金都市BがJCGで優勝を決めたのもこのあたりだったと思います。

このころ、自分たちの調整グループはリノが一番強いと考えていました。リノを強く使えるメンバーが一人いたので、そこに意識が偏ってしまい、黄金都市Bへの理解が浅くなってしまったように思います。ちなみに自分はこの時点で、母なる君やクルトの入った型を一度も回せていませんでした。

いよいよデッキを決めなきゃいけません。が、リノほぼ確定の状態からあと1本をエイラBか黄金都市Bと迷っていました。自分のエイラの練度が中途半端に高いかつ、黄金都市Bの練度がほぼ0だったことが迷いを生んでしまった原因です。結局水曜には決めることはできず...

調整終期(10/3(木)~10/4(金))

ついに本番まであと少しです。木曜日ちゃんと触ってみると、黄金都市Bの強いこと強いこと。。

これはさすがにもっていかない手はないと思い、木曜にはデッキを確定させ、ランクマッチとルームマッチでひたすら練習を行っていました。リノに関してはある程度の練度までは仕上がっていたのですが、問題は黄金都市Bでした。

正直ランクマッチのミラーで勝ち越せないレベルの微妙な練度でした。金曜に調整メンバーにミラーの練習をひたすら付き合ってもらい、構築の言語化まで済ませましたが、不安いっぱいのままDay1当日の朝を迎えることになりました。

RAGE Day1(10/5(土))

ここからは少し日記のように書いていきます。

Day1の結果は5-1抜けでした。前日に寝坊が怖くて4回くらい目が覚めてしまったこともあり、コンディションは今思い返してもあまりよくなかったように思います。

Day1抜けが決まった後は、気持ちをDay2に向けて切り替え、調整メンバーにリプレイを一緒に見てもらっていました。(やばいプレミしすぎてて自分でもびっくりした)

RAGE Day1 1部であれば、調整メンバーとリプレイを見返すのは非常にお得だと思います。なんせBO3を6試合分ですから、全て見返せばDay2に向けて確実に上達できます。

RAGE Day2(10/6(日))

負ける気がしなかった、と言えばうそになりますが、この日は昨日と打って変わって頭が非常にさえていました。6-0で7回戦を迎え、プレーオフが(結果論ではあるけどこの時同時にプレーオフシードも)確定していました。トップに助けられたこともさほどなかったので、ずば抜けて強い引きをして勝ったわけではありません。(それでも毎回戦えるハンドはもらえていましたし、理不尽負けも少なかったので運は良かったと思います。)

黄金都市Bはプレーオフ決勝まで1度も負けず、リノがBに毎回やられるものの、7-0をかけた最後の試合以外は、Bの相方の自然Nc、自然Eをリノがしっかり打ち取ってくれました。

いよいよプレーオフです。自分は今回ファイナリストになることしか考えていなかったので、いい緊張感を持った状態で試合に臨めました。

初戦を無事2-0で勝利し、次の試合が始まるまでTatsunoさんと少しおしゃべりしてました。

そこへ急にRAGEのスタッフさんが現れ、「ぬめぬめさん、配信宅です。」とのお達しが...

配信宅は初めてでしたが、とても楽しかったです。皆さんご存じの通り、ファイナリストになる夢は決勝で潰えてしまいました。

 

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 残念無念(まだこのシーンは夢に出てきそう...)

 

4,まとめ+お知らせ

いかがだったでしょうか。

ここまでいろいろ述べてきましたが、自分が言っていること、考えていることが全て正しいとは全く思っていません。人それぞれ、自分に合う練習法を模索していけばいいと思います。

さて、ここからが僕にとっての本題になります。決してボランティア精神だけでこの記事を書いたわけではないので、どうか最後まで読んでもらえると嬉しいです。

まずは、シャドバの練習をするにあたって、自分は不定期で毎日Bo3というものを開催しています。

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Bo3を2〜3試合行ったのち、感想戦を行うというシンプルな練習です。

これから自分が毎日BO3の募集をかけていたら、どなたでもお声がけください。ぜひ一緒に練習しましょう。

次はこれより大事なお知らせです。

今後、自分はRAGEにいつ出られるかわかりません。が、もし出られる場合はまたこの勝負の場に必ず戻り、今度こそファイナリストになろうと考えています。

このブログを読んで共感してくださった方、一緒に調整してみたいと感じていただけた方は、(いつ作るかはわかりませんが)今後同じような調整グループを作る際に公募をかけるつもりですのでぜひご応募ください。一緒にファイナリストになりましょう!!

 

めちゃくちゃ長い文章になってしまいましたが、ここまで読んでいただきありがとうございました。