田舎移住の失敗。これ、よくある話なんですよ……。
空き家バンク安い!すごい!住みたい!
田舎には空き家バンクという素敵な仕組みがあるんです。たとえばぼくが住んでいる本山町は、こんな感じの物件が掲載されていました。今も載っているんですが、ちょっと条件が変わってます。
これがあなた、当時、賃貸で1万ですよ!要修繕とはいえ、1万円は相当安いですよね。一戸建てですよ。
今は売買物件になっているんですが、値段はまぁ、都会から考えたら信じがたい安さです。実はこの物件、購入しようかなぁ……と思っておりまして、内覧したんですよ。
見た感じではありますが、本格的に修繕するなら200万円くらいはかかりそうかな。掘り出し物ですよ。田舎で家探している方はぜひ。
だがちょっとまってほしい。
前置きが長くなりましたが、で、こういう物件をみるとですね、ワクワクしていきなり契約しちゃったりするんですよ。これダメです。やめましょう。
……というのも、某所で「定年退職した夫婦がど田舎の物件を買い取って、いきなり住んじゃった」という話が実際にあるんですが、その方々はうつ病になって、集落を出ていったそうです。
いやー、それ自爆行為ですよ…。
何を言っているかわからないかもしれませんが、「ディープな田舎にいきなり入り込む」のは無理ゲーだと思った方がいいです。
ディープな田舎に入りたければ、まずは周辺の地域に移住し、そこから「何度も通い、人間性を作ってから」移住するのがベターです。
田舎には田舎の文化がある。
やはり小さい集落だと、よそ者が入ってくることに抵抗があるわけです。
いやまぁ、そりゃあイヤですよね、いきなり知らない人が近くに住みだしたら。ぼくも限界集落みたいなとこに住んでますが、ぼくだっていやですもの。ここら辺をよく理解しておかないと、それこそ近所づきあいに失敗してうつ病になりかねません。
さらにトラブルになるのは、定年退職した人たちって「地元のめんどうな行事を嫌がる」傾向があるんです。
そりゃそうで、彼らは「のんびり田舎暮らし」がしたくて、田舎に移住しているわけです。
でも、地元としては「のんびりとか言わずに、集落の活性化に関わってほしい」と考えるわけです。
草刈りも手伝ってほしいし、お祭りにも参加してほしい。
リタイア移住組は、こういう地元の意識を無視してしまいがちです。で、関係性が悪化していくと……。
その点、若い人はうまく溶け込んでいる印象です。
特に、子どもがいるとかなり入り込みやすくなります。
移住領域においても「子はかすがい」なわけですね。うちの娘とかも、もはやアイドル状態ですよ。
まずは地方都市に住もう。
田舎の空き家バンクはワクワクするんですが、ど田舎にいきなり入り込む手段としては、基本的におすすめしません。
あれは「二段階目、三段階目の移住の選択肢に使うものだ」と理解しておいた方がいいでしょう。スペックだけで判断すると痛い目を見ます。
あとは、空き家バンクの物件は「ど田舎の集落にあるか」「町中にあるか」 でもぜんぜん変わってきます。町中の物件なら人間関係的な面倒さは少ない傾向があるので、いきなり入り込んでも排除されるということは……おそらくないはず。
でもまぁ、いきなり人口数千人の田舎町に入りこむのは、やっぱりハードル高めだと思った方がいいかと。
何より……実をいうと、「空き家バンクに乗っていないけど、好条件な物件」ってたくさん眠っているんですよ。大声では言いませんが、そういう話はよく聞きます。
その意味で、「まずは都市部に住んで、田舎に通う。次に田舎の空き家バンク物件に賃貸で住む。そこから情報収集をして、もっといい物件・土地を探す」というアプローチはかなり「あり」だと思います。
ぼくは高知・嶺北エリアの本山町に住む前は、人口30万人の大都市!高知市に住んでおりました。
もう、めちゃくちゃ快適でしたよ〜。歩ける範囲にコンビニ・郵便局・ドラッグストア・スーパー・警察署・魚屋・カレー屋・カフェ・TSUTAYA・居酒屋……なんでもありました。
関連記事:高知市に移住するなら「万々(まま)」エリアがオススメ!住んでみてわかった6つのメリット
とはいえぼくらは便利な生活がしたくて高知に来たわけでもなかったので、高知を1年うろうろして、嶺北が好きになったのでここに住むことにしました。人間関係が事前にできていたので、話もスムーズで、すぐに物件も見つかり、そのあと土地も買うことができました。
関連記事:「地方移住」して丸2年。メリットとデメリットを語ろう。
失敗を避けるために。
というわけで、田舎への移住は、やり方があるんですよ!他にも記事を書いていたり、本を書いていたりするので、ここらへんをどうぞご参考に〜。
関連記事:「田舎・地方への移住」で失敗しないための5つのポイント。