入管でハンストの後、餓死したナイジェリア人への批判に驚いた

NEWSポストセブン / 2019年10月5日 16時0分

〈(センターの)対応は適切だと思います。日本はもっと厳しくする事を望みます。法律は犯罪者に甘く、真面目で弱い人には厳しい。諸外国の人にも厳しく取り締まって欲しいです。日本の文化に馴染めない、馴染もうとしない、自国の文化風習を強要する人は正直日本から出て行って欲しいです〉

 ハンストしたナイジェリア人男性が餓死したというニュースを受けて、どうしてこういう話になるのか。死の抗議をせざるをえないほど入管の身柄拘束が厳しかったから、こんな悲惨な「事件」が起きてしまったという思考をするのではなく、なぜ日本の文化がどうのこうのと言い始めるのか。ナイジェリア人男性が〈自国の文化風習を強要〉したと読み取れる報道内容はまったくないのに、なにゆえ〈正直日本から出て行って欲しい〉などと言い放てるのか。

 死者に鞭を打つようなコメントを大量に読まされて、私は日本に移民政策は絶対導入すべきでないと改めて思った。

 日本には外国人観光客などには優しい人々が多いと感じている。しかし、日本で働く外国人労働者に対しては決してそうだと言えない面もあり、さらに外国人犯罪となると、それがどんなに軽微なものであっても、過剰なほど敏感に防衛反応を働かせる。残酷な処罰感情と排外意識をむき出しにする。

 残念なことだが、そのような国は、「開国」なんかしないほうがいい。ダイバーシティとか多文化共生社会とかを目指すには、とてもじゃないがナイーブすぎる。これから本格的な人口減少時代を迎えるが、内側を向いたまま縮んでいくしかないかもしれない。

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