「第54回京都大賞典」(GII・芝2400メートル)は6日、京都競馬場で行われ、11番人気のドレッドノータスが好位追走から直線で抜け出して優勝。重賞2勝目を挙げて天皇賞・秋の優先出走権を獲得した。逃げた6番人気のダンビュライトが2着、3着に5番人気のシルヴァンシャー。1番人気のグローリーヴェイズは6着に終わった。ウインテンダネスは競走を中止。坂井瑠星騎手(22)=栗東・矢作、矢作芳人調教師(58)=栗東=はともに同レース初勝利。
師弟の絆が勝利を手繰り寄せた。11番人気のドレッドノータスが好位から抜け出して快勝。15年の京都2歳S以来、約4年ぶりの重賞2勝目を飾り、3連単181万円超の大波乱を演出した。
道中は3番手。残り100メートルで逃げるダンビュライトをかわすと、そのまま押し切った。坂井は「ハナに行く馬の後ろでという指示でした。リズム良く運べたし、イメージ通りの競馬でした」と笑顔で振り返った。
自身にとっても今年のフィリーズレビューをノーワンで制して以来の重賞2勝目。前回は同着だったが、今回は文句なしの1着だ。「うれしいです。一番は師匠である矢作先生の馬で勝てたこと。関係者に感謝したいです」。チャンスを与えくれた陣営に恩返しができた。
矢作師も「作戦通り。うまく乗ってくれた。瑠星で勝てたのが良かった。これから殻を破ってくれるんじゃないかな」とまな弟子の活躍を喜ぶ。次走は「オーナーと相談します」としたが、天皇賞・秋(GI・27日・東京・芝2000メートル)も視野に入れる。
同期の藤田菜七子の活躍に「お互い切磋琢磨(せっさたくま)していきたい」と刺激を受ける22歳が、これからも世代を先導していく。 (京都競馬取材班)