高校生史上最速の球速163キロを誇る岩手・大船渡高の佐々木朗希投手(3年)をドラフト1位の有力候補にしている中日は7日、山本将道チーフスカウト補佐と東北地区担当の八木智哉スカウトが岩手県大船渡市の同校を訪れ、佐々木らと面談した。知人の車を使用し、正門とは違う入り口から出入りしたため取材対応はなかった。
昨年まで東北地区を担当していた山本チーフ補佐は本紙の取材に対し「ずっと見ていて高く評価している。4日のスカウト会議でも1位候補として高く評価されたが、(チームの補強方針もあり)当日までは決まらないと伝えました」と説明した。
令和の怪物獲得へ、きっぱり1位で行くと言えないのはもどかしい。ただ、佐々木の理解も得られたようで、山本チーフ補佐は「悪い印象はもっていないと思う」と強調。佐々木からは育成方法についての質問があったそうで「スカウトの立場からは、投げるスタミナとか体づくりを優先させてもらえるようにしたいと話した」という。
右手中指のマメも完治し、問題はないことも確認。八木スカウトは「今、修正するところは何もない。入団までにしっかり練習をしておいてほしい」と助言した。
この日は計4球団が面談し、これまでと同じく国保監督、吉田部長、母・陽子さんが同席。30分間近く和やかな雰囲気で、山本チーフ補佐は「落ち着いていて、感じがいいふつうの高校生で好印象を持った」と話した。(小原栄二)