1996年4月16日 富士通株式会社 |
手塚眞プロデュース
Windows95対応インタラクティブ・コミュニケーションソフト 「TEO―もうひとつの地球―フィンフィン」新発売
同時に絵本、ぬいぐるみ、音楽CDなどメディアミックスを展開
当社は、Windows95に対応したインタラクティブ・コミュニケーションソフト「TEO―もうひとつの地球―フィンフィン(基本セット/アミルの森とツブの林)」(以下TEO―もうひとつの地球―。)を6月28日に発売します。同時に小学館、株式会社セキグチ、株式会社ポリスターと事業協力し、本ソフトを題材にしたCG絵本、ぬいぐるみ、音楽CDを各社から発売することを決定しました。 「TEO―もうひとつの地球―」は、パイロット版としてFM-TOWNS版を1995年9月に発売し、現在、高い評価と反響を得ています。また、本年4月19日には、FM-TOWNS版Version2.0を発売し、このたび、ポピュラーなプラットフォームであるWindows95対応版への移植が実現しました。
「TEO―もうひとつの地球―」は、人工知能、人工生命、CG等の最新技術を駆使した世界初のエンタテインメントソフトです。パソコンを介して、想像のなかの惑星である「TEO」にアクセスし、フィンフィンを中心としたTEOに生息する様々な生き物と「交信」することができます。また、地球と同じように時間、天気、季節の移り変わりを楽しむことも可能です。
このたび発売するWindows95対応版では、「アミルの森」と「ツブの林」の2つのポイントからの「交信」をお楽しみいただけます。
「TEO―もうひとつの地球―」の世界は、パソコンに限らず様々なメディアを通して、家庭にお届けしたいと考えています。その一環として、各社からのTEO関連商品の発売が実現します。
小学館からは、CG絵本が発売されます。新しいおとぎ話として、子供達に夢を与えます。株式会社セキグチより、フィンフィンのぬいぐるみが発売されます。パソコンの中から飛び出したキャラクターフィンフィンは、子供から広く若い女性層に可愛がっていただくことができます。また、株式会社ポリスターからは、TEOの テーマソングを中心にした音楽CDが発売されます。TEOのイメージをサウンドで幅広い層の方にお楽しみいただけます。
当社では、TEOの楽しい世界を広めるため、このようなメディア展開を今後もオープンな形で進めていく所存です。
また、「TEO―もうひとつの地球―」の販売は、国内のみにとどまらず、米国をはじめとした海外での販売を予定し、グローバルな事業展開を計画しています。
「TEO―もうひとつの地球―」の販売目標は、国内外合わせ3年間で、1,500,000本としています。
「TEO―もうひとつの地球―」の対応機種は、Windows95が動作するIBM機及びIBM互換機、標準価格は、14,800円(税別)です。
<コンセプト>
「遠いかなたに、地球にそっくりの惑星が発見されました。その星の名は、TEOといいます。TEOは、地球そっくりの星で、空気も水もあり、たくさんの生き物が棲んでいます。私たちはTEOをもっとよく知るために、通信機を送り込みました。この通信機を通じて、TEOの生き物と交信しています。そしてTEOの秘密が少しづつ解明されてきました。実は、TEOと地球とは深いつながりがあったのです。しかし、その真実は、まだ謎のままです。」
というストーリーをもとに、製品化されました。、惑星TEOとの通信ソフトという位置付けとして、新しいコンピュータの利用法と想像の生き物と交信するという夢を人々に提供します。
<製品概要>
- 製品名称:
- TEO―もうひとつの地球―フィンフィン
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- (基本セット/アミルの森とツブの林)
- 製品構成:
- CD-ROM
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- TEOアンテナ(TEOと地球をつなぐ専用のセンサー)
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- フィンフィンホイッスル(フィンフィンを呼ぶ専用の笛)
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- コンタクティ・マニュアル
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- コンタクティ登録カード
- 対応機種:
- Windows95が動作可能なIBM機及びIBM互換機
- 動作条件:
- CPU/Pentium 75MHz以上、
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- メモリ/メインメモリとして16MB以上、
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- ハードディ スクの空き容量/1MB、
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- 必須増設カード/サウンドカード(Sound Blaster16等)、
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- 必須ソフトウエア/Windows95、
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- その他/CD-ROMドライブ倍速以上、マウス、 キーボード、15ピンゲームポート
- 標準価格:
- 14,800円(国内・消費税別)、99.99ドル(国外)
- 発売日:
- 国内は1996年6月28日、国外は1996年9月発売を予定
- 販売目標:
- 国内外合計1500,000本
<メディアミックス展開>
かわいいキャラクターで女性や子供といった新しいパソコンユーザー層の支持を狙っています。グッズ・出版・放送・映画など様々なメディアに展開します。コンピュータソフトからTEOの世界を広めるだけではなく、多種の分野からTEOに接することのできる機会を設けます。
■絵本
小学館では、TEOのストーリーをもとに絵本(1-3巻)を企画中です。TEOワールドのキャラクターたちが繰り広げる物語の絵本です。第1巻「フィンフィンのなみだ」は、今秋に発売を予定しています。
- <発売元>
- 小学館
- <書名>
- フィンフィンのなみだ
- <ストーリー内容>
- フィンフィンが川べりで水を飲んでいると、不思議な水に浮く石を発見。
- フィンフィンとその仲間たちがその石は「何か」ということをさがしていく。
- <対象年齢>
- 幼児~一般
■ぬいぐるみ
株式会社セキグチより、フィンフィンのぬいぐるみが発売されます。同社では、6月6日から9日まで開催されるTOYショウに出展、来場者へお披露目し今秋に発売を予定しています。
- <発売元>
- 株式会社セキグチ
- <商品名>
- ぬいぐるみ・フィンフィン
- <標準小売価格>
- (大)2,500円、(小)1,350円
- <販売目標>
- 100,000,000円(年間売上)
- <会社概要>
- 社名/株式会社セキグチ
- 所在地/東京都葛飾区西新小岩5丁目2番11号
- 資本金/39,000,000円
- 事業内容/人形・ぬいぐるみ・オルゴールの製造販売 他商品/モンチッチ、ディックブルーナ、ディズニー、スヌーピー商品
■音楽CD
株式会社ポリスターより、TEOのテーマソング「TEO―もうひとつの地球―」他3曲を収録したミニアルバム音楽CDが発売されます。6月26日に発売を予定しています。
- <発売元>
- 株式会社ポリスター
- <タイトル名>
- 「TEO―もうひとつの地球―」 TEOテーマ・ミュージック
- <予価>
- 1,500円(税込)
- <販売目標>
- 3,000枚(半年間)
- <収録曲名>
- 1.TEO―もうひとつの地球―(作詞 手塚眞、作曲 赤城信夫、編曲・歌 上野洋子)
- 2.フィンフィンの時計(作曲・編曲 赤城信夫)
- 3.フィンフィン・ソングブック春の朝~夏のうた~冬の夕暮れ (作曲・歌 フィンフィン、編曲 赤城信夫)
- 4.フィンフィンの夢(作詞・歌 小川美潮、作曲 赤城信夫)
- <会社概要>
- 社名/株式会社ポリスター
- 所在地/東京都渋谷区恵比寿南2丁目14番6号
- 資本金/180,000,000円
- 事業内容/音楽ソフト企画、製造、販売
- 他タイトル/コーネリアス、カヒミ・カリィ、SPIRAL LIFE
%lt;コンタクト先>
- ●TEO WWWホームページ
- アドレス: http: // www. teo-world. com
- ●報道関係お問い合わせ先
- 富士通株式会社 広報室/電話(03)3215-5236(直通)E-mail:rhc03143@niftyserve.or.jp
- 電脳エージェントプロジェクト部 /電話(03)5256-8084(直通)E-mail:teoworld@pssys.flab.fujitsu.co.jp
- ●お客様お問い合わせ先
- 富士通株式会社 電脳エージェントプロジェクト部
- フリーダイヤル 0120-39-2122 9:00 a.m.~ 5:00 p.m. (土日・祝日を除く)
≪補足資料1≫
富士通の先進技術「シャルロット」とTEO
富士通では、1989年にバーチャルリアリティ、ヒューマンインターフェイス研究の一環として人工生物開発のプロジェクトを開始し、1992年に磁気センサーで指揮棒を振ったり、声をかけることによりコミュニケーションをはかることが出来る仮想生物「シャルロット」を発表しました。「シャルロット」は、AIを利用して本能レベルの個性を組み込むことに成功したコンピュータ上の生き物です。この新技術を利用し、製品化されたのが、「TEO-もうひとつの地球-」です。 当社における人工生物研究の歴史
- 1989年
- バーチャルリアリティ研究の一環として、人工生物プロジェクト開始。
- 1990年
- CG札幌学会「鮫とクラゲ」を発表。データーグローブをはめて、ジェスチャーで生物 と交流。
- 1992年
- 富士通総合展で仮想生物「シャルロット」を発表。磁気センサー付指揮棒を振った り、 声をかけることでコミュニケーションをとる。10匹の生物には、それぞれにAIを 使って本能レベルの個性を組み込む。
- 1994年
- 電脳エージェントプロジェクト部を設立し、製品化体制をひく。
- 1995年
- FM-TOWNS版「TEO-もうひとつの地球-」CD-ROMソフトを発売。視聴覚センサー を通して、想像の中の世界TEOに暮らす自律した生き物とインタラクションを実 現。
新技術について
- 1.生物エンジン
- 地球の生き物と同じように、TEOの生き物にも、意思や本能を持たせることが必要です。富士通が開発した生物エンジンは、世界を認知し、考え、行動させる3つの処理で構成されています。 認知とは、センサーを通して得た人間や他の生き物の状態を把握することです。生物エンジンは、状況を認知した結果に基づいて、振る舞いを計算します。自己の意思や本能で行動することを実現するために、高速な人工知能技術を使用しています。
- 2.AV
- TEOの自然豊かな世界やフィンフィンの行動は、CGと音で表現されます。めまぐるしく変わるフィンフィンの思考や刻々と変化する自然を反映させるために、リアルタイム、高品質、かつ対話的な映像を表示するアニメ・エンジンを開発しました。
- 3.リアルタイムOS(仮称:BOSS=Believable Operating System Structure)
- 生き物を「生きている」ように見せるためには、リアルタイムで動かすことが必要です。TEOの生き物は、10分の1秒表示となっており、毎秒10フレームのリアルタイム処理が必要となります。パーソナルコンピュータOSでは、この速度で生き物やAVエンジンを動かすことはできませんでした。富士通では効率的な独自のOS(BOSS)を開発したことにより、高度なリアルタイム、マルチタスク処理で、FM-TOWNS上で動作させることを実現しました。また、このような新技術の開発を経て、現在ポピュラーなOSであるWindows95プラットフォーム上への移植に成功しました。
≪補足資料2≫
手塚 眞がプロデュースに関わった経緯、スタッフ
当社が、新しいヒューマンインターフェイスの可能性を探究していた3年前、人工生命を手がけられた大村皓一技術顧問が仮想生物「シャルロット」を手塚プロデューサーに紹介したのがきっかけです。人工生命は、研究者のためのヒューマンインターフェイスという視点で開発されていたことに対し、手塚プロデューサーは、「研究者のためという学術面からだけの研究ではなく、本来人間の知能がもつ感情や感覚を人工生命にもたせることにより、エンターテインメント性に重点をおいて、一般の人々に技術を伝えていってはどうだろうか」という考えを提案しました。
以来、技術を製品化するにあたっての企画、監修を手がけることになり、現在では、コンセプト、キャラクターからプロモーションに至るまで、TEO全般のプロデュースを担当しています。
- ≪スタッフ≫
- ・総合プロデューサー・・・ 手塚 眞(ヴィジュアリスト)
- コンセプト、キャラクターからプロモーションに至るまで、TEO全般の監修
- ・タイトル監督・・・・・・ 新納 忠直(映像作家)
- TEOアニマルの動きのかわいらしさの演出担当
- ・アートディレクター・・・ 奥平 イラ(アートディレクター)
- オープニングタイトルからロゴ等、TEO全般の製品関連プロモーション・アート担当
- ・音響制作・・・・・・・・ 赤城 忠治(ミュージシャン)
- オープニングタイトルの音楽、フィンフィンの声などすべての音響担当
- ・技術顧問・・・・・・・・ 大村 皓一(宝塚造形大学)
- 技術全般に対するアドバイス、指導
- ・ソフト開発・・・・・・・ 村上 公一(富士通 電脳エージェントプロジェクト部)
- パソコン上で人工生物を動かす技術を研究、開発担当
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