【シャンティイ・山本諭・5日】「凱旋門賞」(G1・6日・パリロンシャン・芝2400メートル)に出走する日本馬キセキはシャンティイ調教場のレゼルヴォア直線(ダート)でキャンター1800メートルの調教で最終調整を終えた。この日は朝から雨。タフな馬場での持久力勝負を得意とし、道悪を希望している陣営にとっては朗報だ。恵みの雨を生かし、世界最高峰の舞台で“奇跡”を起こしてみせる。
もうやり残すことはない。しっかりと仕上げられたキセキが、いよいよ本番に臨む。レース前日の5日も普段と同様、シャンティイ調教場のレゼルヴォア直線(ダート)でキャンターで1800メートルをこなし、最後の調整を終えた。
「昨日(4日)は気持ちが入っていたんで、コントロールをするのに苦労したけど、きょう(5日)はいい形の落ち着きがあった。体に柔軟性もある」。調教プランが狂うことなく調整でき、清山助手の表情も穏やかだった。
キセキにとってはいい流れだ。5日は朝から雨。重めの馬場を期待している陣営にとってはありがたい。鞍上のスミヨンも馬場が重くなることを期待していた。「恵みの雨だとジョッキーも思っているでしょう。いろいろなレースプランは出てくると思う」と同助手は名手の腕に期待している。
あとはレースに臨むだけ。「名前の通りに“奇跡”を起こせる準備はできました」と同助手はきっぱり。多くのファンや関係者の夢を乗せてキセキが走る。