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【サッカー】

湘南パワハラ問題、生々しい調査報告書「朝、吐き気」「ベルマーレに来たことを心底後悔」「裏切るのか」

2019年10月4日 21時11分

昨年9月、選手を指導する湘南のチョウ監督(右)

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 湘南・チョウ監督のパワハラ問題に関するJリーグの調査報告書には複数の被害者の悲痛なコメント、心苦しい証言が並んだ。

 チョウ監督の指導姿勢は「関係者の多くが理不尽であり見ていられない、八つ当たりだ」と感じていたといい、罵声を浴びたスタッフたちは「人格否定されるような言葉は何回も受けている」「何度も泣いた」「朝、吐き気を感じる。行きたくないと感じる」「ベルマーレに来たことを心底後悔している」「奴隷のような感じ」などと証言した。

 選手に対しても、同監督は「裏切るのか。これからの人生どうするよ。ヤバいよ」「おまえの代わりはいくらでもいる」「選手やめた方がいい」と厳しく追い込む言動を繰り返したという。

 監督自身は「同様の発言はしたかもしれないが、その文脈上の必要性や正当な意図・目的がある」などと主張しているというが、調査チームは「関係者供述等を総合して判断すれば、事実を認定できると考えている」と結論付けた。

 また、選手にけがの再発被害を与える言動も確認された。脳振とうを起こした選手に対し、同監督は「いいからとりあえずやれ」と早期復帰を厳命し、復帰プログラムを消化する前に練習試合でプレーさせた。2019年7月には負傷した選手に近寄って状態を確認しようとした医療スタッフに対して「ほっとけ」「自分で考えさせろ」と叫んで制止。その選手が練習を続けた結果、直後に全治8カ月の重傷を負ったと指摘した。

 選手からは「精神的な苦痛をむちゃくちゃ受けてきた」「俺はこのチームに長くいられないと思った」「ベルマーレというチームは好きだが、監督と一緒にやることはもう無理」「言っていいことと悪いことがある」「怖かった」などと指揮官を強く批判する証言もあった。

 

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