首位と2打差の4位から出た比嘉一貴(24)が6バーディー、1ボギーの66で回り、通算9アンダーとして首位と1打差の2位に浮上した。約1カ月前にツアー初勝利を挙げた時は、大会中に東北福祉大の先輩の松山英樹(27)=レクサス=からメッセージを受け取った。今季2勝目を挙げ、松山も出場する米ツアー共催のZOZOチャンピオンシップ(24日開幕)での再会を果たしたいところだ。
身長158センチとシード選手で最も身長の低い比嘉が、安定したショットを武器に今季2勝目を視界に捉えた。
「アイアンの調子が戻ってきたことで、いいスコアにつながった。フェアウエーから打つことが多かったし、組み立てるのが楽というか、計算しやすく、チャンスをつくることができた」
フェアウエーキープ率は初日の25位タイ、2日目の62位タイから、この日は64・29で3位タイと劇的に向上。パーオン率は3日間で最高の77・78で4位タイだった。
9月1日が最終日だったRIZAP KBCオーガスタでツアー初優勝を飾った。単独首位で2日目を終えた時には、東北福祉大で4学年上だった松山から「ナイスプレー」とLINEが届いたが、褒め言葉とは受け取らなかった。「僕には『優勝しないと知らないぞ』というメッセージに見えた」。2日目には3打差だったリードを5差に広げ、先輩の激励に応えた。
24日に開幕するZOZOチャンピオンシップには、日本ツアーからも次週を終えた時点での賞金ランキング上位7人らが出場する。現在、ランキング13位の比嘉は、優勝すれば「当選圏内」に突入する。「優勝しないとチャンスはなくなる。今週、優勝して(出場に)近づければ」と松山との再会も、モチベーションになっているようだ。(堤誠人)