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【国際】香港 デモ隊の覆面禁止 返還後初 議会審議せず法制定
【香港=浅井正智】香港政府は四日、デモ参加者がマスクで顔を覆うことを禁じる「覆面禁止法」を制定し、五日から発効すると発表した。政府は同法を即時公布するため、行政長官の権限で立法会(議会)の審議を経ず必要な規則を制定できる「緊急状況規則条例」を一九九七年の香港返還後で初めて発動した。 香港では六月半ば以来、抗議活動が続き、最近では催涙弾対策でガスマスクやゴーグルなどで顔を覆った参加者が破壊活動や放火などの過激な行動に出るケースが頻発。政府は、マスクがデモ参加者の匿名性を確保し、過激化につながっていると判断した。 林鄭月娥(りんていげつが)行政長官の諮問機関である行政会議は特別会合を開催。終了後、林鄭氏が記者会見し「暴徒の行動が激しさを増している」と立法化の理由を述べた。 香港メディアによると、新界地区・元朗で四日夜、警官が実弾を発砲、少年(14)が太ももを撃たれた。病院に搬送され、意識はあるという。 緊急条例は英国統治時の二二年に制定され、発動は英国統治に対する暴動が起きた六七年以来、五十二年ぶり。行政長官と行政会議が「(香港が)緊急事態」だと判断した場合、通信や交通の制限など、さまざまな規則を定めることができるため、反対派からは「事実上の戒厳令」と批判が上がっている。 違反した場合は最高で罰金二万五千香港ドル(約三十四万円)または禁錮一年に処せられる。合法的な集会でも違法で顔に絵を描くことも禁じられた。警官には、公共の場でマスクをしている人に身元を確認する権限を与えた。 PR情報
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