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2019-10-04

糸井重里が毎日書くエッセイのようなもの今日のダーリン

・魔法というものが、ほんとはどういうものか。
 ぼくは知らないけれど、音楽というのは、
 かぎりなく魔法に近いものなんじゃないかねぇ。

 人というものが、どういうものか。
 やっぱりぼくは、よくわからないままだけれど、
 人のとても大事な部分がこころというやつだとすれば、
 音楽は、その、こころを響かせるからなぁ。

 音楽によって、こころを響かせた人は、
 よろこぶにしても、悲しむにしても、
 力を増してしまうんだよね。
 空っぽになりかけていたところが、
 生きる素みたいなもので満たされてしまう。

 そんなことをできる音楽ってやつは、
 やっぱり魔法みたいなものだと思うんだ。
 魔法ってやつがフィクションだとしても、
 音楽はフィクションじゃなくて、
 いくらでもあって、どこにでもほんとにあるからね。

・生活ということばがあるけれど、
 それって、夢のない、おもしろくないもの
 みたいに思われがちだよね。
 でも、生活って「生を活かす」ってことだとしたら、
 なんか、それがすべてでもかまわないくらいに
 大きくて広くて豊かなものだと言えるぞ。
 たのしみも、しあわせも、よろこびも、
 生活のなかに息づいているもんな。

 旅も夢も冗談も恋も、そうだ音楽も、
 生活のなかに含められるものなんだよね。
 ロケットだって、顕微鏡のなかの世界だって、
 数学の記号だって、一見すると
 そうは見えないかもしれないけれど、
 人の「生を活かしている」要素や場面だ。
 荒唐無稽も酔生夢死も、ホントもウソも、
 みんな「生を活かす」のなかにあるよ。
 音楽のことを考えていたら、
 「LIFE」のことに流れ着いちゃったな。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
ぼくの今日は、たくさん音楽を聴く日にしようと思ってる。


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