「安保関連法案のすみやかな廃案を求める島根大学 大学人アピール」「集会声明」の紹介

安保関連法案のすみやかな廃案を求める島根大学 大学人アピール」と「安保関連法案の廃案を求める島根大学緊急集会集会声明」を紹介いたします。

前者の「アピール」は、6月21日に「学内呼びかけ」が開始され、 7月9日に「発表」されたものです。
アピール賛同者数は222名(2015年7月26日現在)

後者の「声明」は、7月21日、島根大学松江キャンパスで開催された緊急集会における「声明」です。

学内緊急集会はTSKとBSSのテレビカメラ、ほかにも多くの記者の方が取材されたそうです。当日の様子は、Twitterをご覧下さい。 https://twitter.com/antiwar_shimane

安保関連法案のすみやかな廃案を求める島根大学

 大学人アピール

2015年6月21日 学内呼びかけ開始    7月9日発表

 今国会で審議されている安保関連法案は、地球の裏側にまで出向いて他国による軍事行動に協力・加担していくことを可能にするものであり、武力行使を認めていない憲法9条に明確に違反するものです。私たちは、島根大学の大学人として、今国会に上程されている安保関連法案の反対・廃案を訴えます。

 

私たちは、広く学術発展を目指し、また教育・研究・地域貢献を追求して日々活動しています。こうした活動の基盤こそが平和です。法案名に「平和」を冠しているとはいえ、武力によって平和や秩序を維持することなどできるはずもありません。私たちが追求する学術発展、教育・研究・地域貢献の活動を根本から掘崩す安保関連法案の廃案を求めます。

戦争はこれまでもたびたび、「学問の自由」や「大学の自治」を脅かし、踏みにじってきました。軍事研究の解禁をはじめとして、近年の大学をめぐる状況への危機感を共有しながら、私たちは「学問の自由」と「大学の自治」を擁護するためにも、安保関連法案に反対します。

また、中国をはじめとした近隣諸国とのあいだで教育・学術交流を展開している私たちは、これらの国々の行為の一部を固定的にみなし、これを安保関連法制整備の根拠としていることに大きな危惧を抱きます。ユネスコ憲章は「戦争は人の心の中で生まれるものであるから、人の心の中に平和のとりでを築かなければならない」と謳っています。微力ながらも「平和のとりで」を築くべく努めてきた私たちは、安保関連法案に反対します。

私たち大学人は、かつて日本が行った侵略戦争において多くの有為な学徒を戦場に送り出さなければならなかったという痛恨の歴史に鑑み、二度と戦争に協力しないことを誓っています。また、現在においても自衛隊に就職していった少なくない卒業生たちを思い、自衛隊の活動範囲や武器使用を大幅に緩和し、戦争に巻き込まれ、彼らが実際に傷つく危険を著しく高める安保関連法案に強く反対します。

6月4日の衆議院憲法審査会における全ての憲法学者証人の違憲答弁に示されるように、この法案は日本が第二次大戦の惨禍のなかから築き上げ、堅持してきた国際紛争の武力による解決の放棄という恒久平和主義の根幹を、解釈改憲と違憲立法によって一挙に否定し、再び私たちが「加害側」に立ってしまう危険性を高めるものです。私たちは日本や世界の歴史を大きく後戻りさせようとするこうした企てに強く抗議し、法案の廃棄を求めます。

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アピール賛同者数:222名(2015年7月26日現在)
(呼びかけ人19、賛同98、氏名不公表賛同56、OB賛同39、OB氏名不公表賛同10)

◎呼びかけ人(19 名:現役14 名、OB 5 名)
現役:赤坂正秀(総合理工学研究科・鉱物科学)、朝田良作(法務研究科・法学)、伊藤勝久(生物資源科学部・林学)、上園昌武(法文学部・経済学)、大谷修司(教育学部・生物学)、渋谷聡(法文学部・歴史学)、関耕平(法文学部・財政学)、高須晃(総合理工学研究科・地質学・岩石学)、田中則雄(法文学部・文学)、玉樹智文(法務研究科・法学)、富澤芳亜(教育学部・歴史学)、内藤貫太(総合理工学部・数学)、初見真知子(生物資源科学部・生物学)、山岸主門(生物資源科学部・農学)OB:足立悦男(教育学部・教育学)、井上寛司(法文学部・歴史学)、北川泉(生物資源科学部・農学)、三宅孝之(法文学部・法学)、山崎稀嗣(総合理工学部・数学)

◎現役賛同者:153 名
赤間一仁(植物分子生物学)、浅田健太朗(日本語学)、安齋有紀(フランス語学)、飯野公央(経済政策)、石賀裕明(地質学・環境地質学)、石田秀樹(生物学)、伊集院敬行(芸術学)、磯村篤範(法学)、板垣貴志(歴史学)、一戸俊義(動物栄養学)、伊藤光雄(経済学)、伊藤康宏(水産史・水産経済学)、岩瀬峰代(生物学)、岩本崇(考古学)、上森さくら(教育方法・生活指導論)、丑久保和彦(刑事法)、内田和義(農業経済学)、江口貴康(社会学)、江角智也(農学)、大島朗伸(生物学)、大橋泰夫(考古学)、大平寛人(地質学)、岡村宏章(国際関係論)、尾崎浩一(分子生理学)、大日方克己(歴史学)、及川穣(考古学)、加川充浩(社会福祉学)、葛西絵里香(林学)、片岡佳美(社会学)、門脇正行(農学)、金山富美(フランス文学)、亀井淳志(地質学・岩石学)、栢野彰秀(理科教育学)、川路澄人(美術教育)、川瀬雅也(哲学)、川向誠(生物工学)、木原康孝(農業工学)、國井秀伸(保全生態学)、久保恭男(化学)、黒田文(社会福祉学)、桑野雄一郎(刑事法)、小林准士(歴史学)、小林亜希子(言語学)、小室裕明(地質学)、佐々木愛(歴史学)、佐々木明美(幼児教育)、佐藤利夫(水環境学)、三瓶良和(石油地質学・有機地球化学)、地阪光生(脂質生化学)、城惣吉(農学)、杉崎千洋(社会福祉学)、鈴木隆(法学)、宗村広昭(水文学)、高橋和文(化学)、武田信明(文学)、田坂郁夫(地理学)、田中一馬(哲学・倫理学)、田中奈緒美(言語学)、谷口隆雄(工学)、塚田真也(物理)、辻卓見(数学)、栗花落和彦(文学)、戸﨑哲彦(文学)、富竹徹(数学教育)、内藤忠和(文学)、長岡真吾(文学)、中務明(農学)、中間由紀子(農学)、縄田裕幸(言語学)、西田兼(芸術学)、野田哲夫(経済学)、野村律夫(地学)、野本瑠美(文学)、長谷川博史(歴史学)、長谷川一年(政治学)、林広樹(古生物学)、樋口和彦(障害児心理学)、平井章(スポーツ哲学)、廣瀬浩三(英語学)、吹野卓(社会学)、福井栄二郎(文化人類学)、福田哲之(中国文字学・書道史)、藤巻玲路(森林学)、藤本晴久(経済学)、舟木賢治(生物学)、毎熊浩一(行政学)、槇原茂(歴史学)、松崎貴(発生生物学)、光永悠彦(心理統計学)、南勉(文学)、宮永龍一(生物学)、宮本恭子(社会保障政策)、向吉秀樹(地質学)、諸岡了介(宗教社会学)、安田晃(医学統計)、行重耕平(ドイツ語学)、要木純一(文学)、渡邉英俊(経済学)、他、氏名不公表賛同者56 名。

◎退職OB 賛同者:49 名
芦田耕一(文学)、飯泉滋(地質学)、井口隆史(林学)、猪股趣(農学)、猪原節之介(生物学)、遠藤昇三(法学)、大西俊江(心理学)、岡﨑勝彦(法学)、片桐成夫(林学)、加藤克夫(歴史学)、榧野尚(数学)、鬼頭宏一(法学)、古津年章(工学)、酒井董美(民俗学)、阪本滋郎(物理学)、佐々木允臣(法学)、鷲見昌彦(情報(物理))、髙畠育雄(生物学)、竹永三男(歴史学)、田中義昭(考古学)、谷口憲治(農業経済学)、堤雅雄(心理学)、徳岡隆夫(地質学)、中村新一郎(英語・比較文学)、中山正吉(体育学)、西村正太郎(電気電子工学)、秦野薫(数学)、古用哲夫(数学)、保母武彦(財政学)、増田三彦(哲学)、松尾壽(歴史学)、松田英幸(微生物機能工学)、宮田逸夫(生物学)、三輪拓夫(数学)、村上理一郎(数学)、山内靖喜(地質学)、山村宏(農学)、渡部晴基(農学)、渡邊貞幸(考古学)、他、氏名不公表賛同者10 名。

安保関連法案の廃案を求める島根大学緊急集会  

 集会声明(2015721日)

 2015年7月16日の衆院本会議において安保関連法案が強行採決されました。廃案を求める島根大学緊急集会に集まった、私たち島根大学の教職員・学生は、このことに強く抗議し、法案の撤回を求めます。

与党・政府は本法案の審議は116時間、戦後6番目の長さと胸を張りますが、新規法案1つと10本もの改正法案を一括した粗い審議であったことは特別委員会委員長自身が認めるところです。国民多数の反対と圧倒的多数の「慎重審議」を求める声を無視して強行採決されたことは、立憲主義・法治主義、民主主義の根幹を破壊するものであり、強い危機感を表明するものです。

多くの主権者の懸念に答えることなく議論を封殺する今回の強行採決は、民主主義をないがしろにするものであり、とくに「学問の自由」に基づき討議・熟議による学術の発展を期す私たちにとって、看過できるものではありません。

安保関連法案は今後、参議院での審議が残されており、また、衆議院での再可決も3分の2とハードルが高くなります。反対の声は、法案の審議が行われるにつれていっそう強まっています。私たち島根大学の教職員・学生は、今回の強行採決に怒っています。私たちは、主権者の反対や怒り、懸念の声と共同して、さらにこの声を広げるべく努力し、廃案実現を目指して行動していく決意です。

なお、以上に関するブログは以下です。ほかの情報もご覧いただけます。

http://blog.livedoor.jp/shimadaianpohantai/

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「安保関連法案のすみやかな廃案を求める島根大学 大学人アピール」「集会声明」の紹介」への1件のフィードバック

  1. 活動応援しています。一般人です。先の大戦の敗因は暴走する国家権力を止めるすべがなかった事。島根は原発も竹島も抱え不安定要素の高い県です。ネットではお金で雇われたのネトウヨが横行し(自民党ネットサポーターズクラブ)ネット監視をされているのも残念です。自民党が怖いのは安保反対の都会の5万人より地方の50人です。政治には無関心でしたが今回のような仕組まれた時の巨大政党の暴挙は許せません。憲法改正に伴うこの穴だらけの法案を通してはいけません。まだ骨組みも出来ていないのに取りあえず法案を通すのに必死です。
    今のままならどんな解釈にも出来る法案が通ってしまいます。
    心から応援しています。一般人にも間口を広げて頂くと嬉しいです。
     徴兵制はないと断言しながら今後自衛隊志願者が減るのにどうするのかとの質問に今の自衛隊 の方が更に忙しくなるのはリスクだと語った総理。全く回答になっていなかった。戦争は始ま ると終わりがない。中国は友好国。無駄に煽る今、戦争の序章を作っていると思えてなりませ ん。国民投票にして欲しい位です。

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