37歳女性の身分証が…スーツケースに“体操座り”の腐敗遺体 発見者「開けた時、黒い塊みたいな…」
2日、愛知県西尾市の河川敷で体の一部が白骨化した遺体が見つかった事件。現場では3日、警察が第一発見者立会いのもと、実況見分を行い、遺体を見つけた経緯を確認しました。
(リポート)
「遺体はこちらの川沿いの法面、あの辺りにあったスーツケースの中から見つかりました」
遺体が見つかったのは、2日午後2時前。愛知県が管理する土地で、委託を受けて草刈りをしていた男性作業員(70)が異臭のするスーツケースを見つけ、警察に通報しました。
スーツケースを見つけた男性:
「カバンの横から液体みたいなものが垂れていて、おかしいなと思った。嗅いだことのない臭いだもんで」
駆け付けた警察がスーツケースを開けると、体の一部が白骨化した遺体を発見。遺体は服を着ていて、腐敗した状態などから、死後1か月半から3か月ほど経っているとみられています。
スーツケースを見つけた男性:
「だいぶ重みがあった。持ち上げたときに40、50キロぐらいあるんじゃないかと。(’警察が)こじ開けて、黒い塊にしか見えなかった…」
スーツケースは、高さ70センチ、横幅50センチ、奥行が30センチで、5泊ほどの旅行などに使われるサイズ。ダイヤル式のカギがかかった状態だったことなどから、警察は死体遺棄事件と断定。捜査本部を設置しました。
また、スーツケースの中からは、中国国籍の37歳の女性の身分証が見つかり、この女性は今年8月、親族から警視庁に行方不明届が出ていたことが新たにわかりました。
遺体が見つかった現場は、名鉄西尾駅から南東へ2.5キロほどにある矢作古川の河川敷。住宅街からは離れていて、堤防道路から10メートルほど下にある法面の草むらにスーツケースは捨てられていました。
近所の男性:
「犬の散歩でここを通る人はいるけど、中に入っていく人はいない」
同・女性:
「(人は)通らないと思う、人が少ない。近かったのでびっくりした、怖かったね」
なぜ犯人はこの場所に遺体を遺棄したのでしょうか…。2017年5月、現場付近を撮影した写真を見ると、高さ4~5メートルの草木が生い茂っていて、スーツケースが置かれていても見つけるのが難しそうに見えます。
実際、スーツケースは草刈りの途中で発見されました。
スーツケースを見つけた男性:
「見つけたのはここらへん、ここから10メートルから15メートルくらい下ったところ。竹藪を切っていたら赤いカバンが見えたもんで、ちょっとおかしいということで。(4、5年前に)木が倒木しないように片付けている」
業者の男性によりますと、少なくともこの5年間は草は刈られておらず、堤防道路から繋がる遊歩道の入り口にはポールがあり、車では入ることができないといいます。
スーツケースの発見者:
「ポールから中には入らないといけないので、そこまで引きずってくるか、(道路の)上からほかるしかない。竹藪いっぱいだからこういう風に落とさないと、横になったら止まっちゃうもんで」
捜査関係者によりますと、犯人は遺体の入ったスーツケースを堤防道路から投げ入れたとみられています。
また、警察が司法解剖の結果を発表し、遺体は25歳から40歳くらいの女性で、腰と膝を折り曲げたいわゆる「体操座り」の状態だったことがわかりました。
警察は、身元の確認を進めています。