- “国際ロマンス詐欺”でカメルーン人の男3人を逮捕
- 甘い言葉や日本人では考えられないアクションを駆使
- 「軍人」などと名乗り 日本人女性を標的に各地で横行
「LOVEとかSWEETとかHONEYとか」
「本当にやさしく甘くささやいてくる感じでメールしてくる」
「自分がシンデレラになったような感じがしてしまって…」
あやうく同じような被害に遭いそうになった女性は、そう語った…
愛をささやく甘い言葉で誘惑し、女性から現金をだまし取る“国際ロマンス詐欺”。
その手口で日本の女性から約2億円を振り込ませたとみられるヌムフォ・フリッツ・ジェラード容疑者らカメルーン人の男3人が、10月1日逮捕された。
結婚をちらつかせながら2320万円を振り込ませる
その手口はこうだ。
被害に遭った女性は、2018年マッチングサイトでシリア派遣中の50代のアメリカ兵「アレックス」を名乗る人物と知り合い「友達にならないか」と誘われ、SNSでやりとりを始めた。
すると…
「愛している。日本であなたと暮らしたい」
「軍からダイヤモンドを8個もらったから税関を通るためのお金がいる」
などと結婚をちらつかせながら、合わせて2320万円もの金を振り込ませたという。
ヌムフォ容疑者らの口座には日本人女性とみられる被害者から合わせて1億8000万円あまりが振り込まれていたことが確認された。
日本人女性を狙った“国際ロマンス詐欺”の被害は全国各地に広がっている
「日本人男性では考えられないようなアクションをされる」
「MY SWEET HONEYとか、離れられないとか」
別のグループから現金をだまし取られそうになったという女性は、FNNの取材に、甘い言葉を巧みに操るだましの手口を語った。
「軍医をやっているので、リタイアしたら君に自分の人生を全部捧げたい。一緒に暮らしていこう」
“国際ロマンス詐欺”の甘い罠について語る女性は、中東イエメンで軍医として働く「ジェイソン」と名乗る人物からこんな言葉で誘惑されたという。
「あなたは特別でとても素晴らしい女性だ」
「いつも愛しています」
「ジェイソン」は結婚をちらつかせた上で、トラブルが起きたから2000万円を振り込んで欲しいと頼んできたという。
「空にきらめく星のように君の夢が甘く美しいものになりますように」
「おやすみなさいプリンセス」
被害に遭いそうになった女性は「はじめはうれしかったけど、だまされていると気がついた。本当に許せない」「なんとかしないと日本の女性は食い物にされる」と話してくれた。
各地で横行する日本人女性を狙う“国際ロマンス詐欺”。
今回逮捕されたヌムフォ容疑者ら3人はいずれも容疑を否認しているが、警視庁は余罪を調べている。
「軍人」を名乗るのが国際ロマンス詐欺の常套句
加藤綾子キャスター:
国際ロマンス詐欺を取材しているジャーナリストの新川てるえ氏によると、詐欺グループが使ううその肩書で最もい多いのが「軍人」だということです。その理由は「戦地でけがをした」など金をだまし取るストーリーが作りやすいからだということです
柳沢秀夫氏(ジャーナリスト):
以前「クヒオ大佐」という映画にもなった有名な結婚詐欺があった。それも「アメリカ空軍のパイロット」を名乗った。兵士とか戦争いう非日常の世界はいろんなフェイクのストーリーが作りやすいんですね。それを真に受けてしまう
風間晋解説委員:
ネットとかスマホとかを誰もが持つようになった。そうなると悪意を持った人と簡単につながってしまう。海外の人であっても。ロマンスが自分の人生の一部であってほしいと思う人が悪意を持った人と一対一にで向き合ってしまう。しかもリアルに会わないので、だます側は肩書きでもなんでもフェイクをし放題だ。確認のしようがない
(「Live News it!」10月3日放送分より)