今回は、ローダーズのオロロソ・カスクを飲んでみます。

ハウスウイスキーから発展したシェリー樽仕上げ

lauders_oc_ローダー社は、スコットランド南部のグラスゴーにあった企業です。
1834年に、創設者のアーキボールド・ローダーが、ロイヤルロッホナガー蒸溜所を買収したことから始まります。

ローダーはグラスゴーに1件のバーを開店させます。そこは理髪店が併設されていて、散髪をしながらお酒を飲めるユニークなバーでした。

現在は理髪店の業務は行われていないものの、スポーツ観戦やライブイベントを行うバーとして現在もグラスゴーにあります

元々ブレンダーとしての技術もあったローダーは、このバー向けのハウスウイスキーとしてローダーズを生み出します。

その後、市場調査を行った後、市販を始めて行きました。

ローダー社はその後、アイラミストを販売しているマクダフ・インターナショナル社に買収され、同社から複数のラインナップをリリースしています。

レギュラーであるファイネストを初めとして、15年もの、25年もの、そしてオロロソ・カスク、ルビー・カスクがラインナップされています。

今回採り上げるオロロソ・カスクは、ファイネストをもとに、オロロソ・シェリー樽で数ヶ月後熟を行ったものになります。

シェリー樽らしさはあるが...

では、ストレートから飲みます。
グラスに注ぐと、液色は少々濃い琥珀色、香りはラムレーズンが鼻をくすぐります。

口に含むと、軽くゴムの香りが先立った後、ラムレーズンが一気に広がります。その後はカカオの香ばしさ、ピートのスモーキーさがほんのり、そしてバニラの甘い香りが締めます。
味わいは、アルコールからの辛みは少なく、酸味が全体を支配します。

ロックにすると、ゴムのような香りがより強く感じられるようになりますが、レーズンの香りが追いかけてきて、奥からはライムのような爽やかさも見えてきます。
味わいは酸味が引き続き前に出て、奥からほろ苦さが出てきます。

最後にハイボールでは、レーズンの香りはかなり下になり、ゴムの香りだけが目立つようになります。その後にはヨードのようなピートがついてきます。
味わいは、苦味が主体に変わり、酸味は奥に潜みます。

シェリー樽フィニッシュという割には、レーズン、ブドウの香りはそれほどしっかりして居らず、むしろゴム、硫黄っぽさが目立ちます。
加水していくとその傾向は強くなり、ヒネ臭のような違和感が出てきます。

アルコールの刺激や辛みは少ないので、ストレートの方がおいしく頂ける印象です。

700mL、アルコール度数40度、価格は1300円ほど。
1000円スコッチと考えれば納得は行きますが、それでも並みのレベルかとは思います。

<個人的評価>

  • 香り C: ラムレーズンの香りが主体。その後はカカオ、ピート、バニラへ。加水するとゴムっぽさが目立つ。
  • 味わい D: ストレートでのアルコールの辛みが少ない。全体的に酸味メイン。加水する毎に苦くなる。
  • 総評 D: ストレートで飲むには許容できる。加水するには向かない。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

ローダーズ オロロソカスク40° 700ml
価格:1518円(税込、送料別) (2019/10/3時点)