強い免疫刺激を加えた健康な人の血液から、どんながん細胞を投入しても出会ったその場で攻撃し、正常細胞は傷つけない免疫細胞がみつかり、「生まれながらの殺し屋」ナチュラルキラー(NK)細胞と名付けられました。がん細胞を傷害する能力では他の免疫細胞を寄せつけませんが、大変培養が難しいのが難点です。

「がんを狙い撃ちするNK細胞をがん治療に使う。」シンプルな発想に基づき、米国国立衛生研究所NIHは、培養が難しいならば大量に採取すればいい、と数十リットルもの患者血液(延べ)からリンパ球を分離し、その中のNK細胞に強い刺激を加えてから3日以内に体内に戻す手法を考え、大規模臨床試験により免疫細胞療法の有効性を証明し、また問題点や超えるべきハードルも明確にしました。

京都大学の研究者二人が、NIHが成し得なかったNK細胞の「活性化と選択的増殖(NK細胞だけを増殖させる)」培養技術を実際にがん治療に使えるレベルで実現し、活性化と増殖の両方の意味を込めてA(Amplified = 増強された)NK自己リンパ球免疫療法(ANK療法)と名付けました。ANK療法では、血液5,000~8,000ミリリットルを体外循環させて細胞を集めます。培養細胞を点滴すると強い免疫刺激によって高熱等、一過性ですが免疫副反応(副作用)が見られます。

ANK療法の治療設計は、他の免疫(細胞)療法とは大きく異なります。
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ANK療法は医療行為ですので、治療をお申込いただくには、必ず、ANK療法を実施可能な医療機関にて、ご面談をいただく必要がございます。ANK療法担当医とのご面談は、早ければ早いほど、治療の選択肢が多くなります。

このサイトでは、免疫細胞療法の考え方、ANK療法の原理、標準治療や他の免疫細胞療法との違い、などを説明させていただいております。ANK療法を受けようとお考えの方で、「具体的に、どうすればいいのか」をお知りになりたい方は、ANK免疫細胞療法・治療の流れをご覧ください。

先ず大きな病院等で健康保険が使える範囲の検査を受け、治療方針をよく聞いてください。日本では多くの場合、保険診療における標準治療として三大療法(手術、放射線、抗がん剤)を勧められます。
早期がんであれば、手術を受けることで再発することなく助かる可能性が高くなります。放置して進行すると手に負えなくなっていきます。
問題なのは、手術で「見えている腫瘍」を取り除けても、画像に映らないがん細胞が飛び散っている場合です。
(画像に映る大きな転移巣があれば最初から手術不能と判断されます。転移巣が一個でもあれば、おそらく他にもがん細胞が散っていると考えられ、手術で体に傷をつけると飛び散っているがん細胞が増殖スピードを速めてしまい予後がかえって悪くなるからです。
特に、腫瘍組織の種のような性質をもつ「がん幹細胞(かんさいぼう)」が飛び散ると、やがては大きな腫瘍をつくり「再発」と診断されることになります。
放射線も抗がん剤も増殖中の細胞にダメ―ジを与える治療です。勢いの激しいがんほど効率よく叩くことができますが、一部のがん細胞は攻撃に耐えて生き残り反撃してきます。また、正常細胞も傷つきますので強い副作用は避けられません。一方、ゆっくりしか増えないがん幹細胞は放射線や抗がん剤に強い抵抗を示し生き延びるだけでなく、悪性度を増しながら再発の元になります。標準治療では多くの場合、がん細胞(がん幹細胞)が飛び散ってしまうと「延命を目的とした治療」となってしまいます。
前立腺がんや乳がんなど、ホルモンと関係が深いがんの場合にホルモン療法が重要な治療になることがありますが、ホルモン療法も「延命を目的とした治療」です。
一部の部位では免疫チェックポイント阻害薬というものが投与されることがありますが、自己免疫疾患などの重い副作用に注意が必要で期待される効果も基本的に「延命」です。欧米では抗がん剤よりも分子標的薬が中心に投与され、稀に劇的効果が見られる方がいらっしゃいます。日本では今でも抗がん剤が中心であり、分子標的薬は補助的にしか使用されていません。
重粒子線や陽子線、ラジオ波等、他にもがん治療の選択肢はあります。これらは「局所療法」として重要な治療の選択肢の一つになることがありますが、肝心の「飛び散っているがん細胞」には手を出せません。

がん細胞が飛び散っていても再発を防いだり、再発や転移が発見された後でもがんを征圧する可能性としては、体内の免疫細胞を使うことが考えられます。薬などを投与して直接、免疫細胞を目覚めさせようとすると不要な免疫細胞までを過剰に目覚めさせてしまい副作用も激しくなります。薬剤を投与する「免疫療法」ではなく、免疫細胞を体の外に採り出して培養し、強く刺激してから体内に戻す「免疫細胞療法」というものが注目されています。最近まで免疫細胞療法を「承認申請」して健康保険の適応を取る仕組みがなかったため、自由診療で行われてきました(健康保険が使えません)。近年急速に法整備が進み、健康保険が使えるようになった免疫細胞療法もでてきましたが、まだまだ保険診療で受診できる人は限られています。自由診療で行われる免疫細胞療法について、お医者さんに相談してみようという方は、各々の免疫細胞療法を実施する届出を受理された医師に相談する必要があります。ANK療法という免疫細胞療法を受ける際にはANK療法を実施する医療機関として、国に届出を受理された医師の相談を受けていただくことから正式なご検討が始まります。医療相談を受けられる前に、基本的な情報整理のために私どもへお問い合わせいただいても結構です。
ANK療法というのはAmplified(増強された)Natural Killer(NK)細胞という意味です。培養する細胞はリンパ球分離採取という方法で集めます。患者様の血液5,000~8,000ミリリットル相当(延べ)を専用装置で体外循環させ、リンパ球集団を分離し、培養する細胞を集めます。透析と似ているように見えますが、血液中からリンパ球を採り分けるだけで、血液のほとんどは体内に戻しますので「血が減ってしまう」心配はありません。また、透析のような副作用もありません。そして、リンパ球は血液の外に沢山いるのでどれほど採っても大丈夫です。
採取されたリンパ球を地域によっては新幹線等を用いて京都の専用培養センターに人の手で持ち込み、条件によって2~4週間の間培養し凍結して保管します。これを必要な時に融解し再培養してから各地に届け、原則、週に二回ずつのペースで12回の点滴を行うのを1クールとしています。
1クールの費用は概ね400万円を超えますが、医療機関によって値段は異なります。
正式には「免疫副反応」と言うのですが、薬における副作用のようなものとして、発熱はほぼ必発です。40°C以上になることもありますが、多くはその日の内に自然に治まります。人によっては激しい悪寒を生じることがある他、稀ではありますが様々な免疫副反応等が発生することがあります。詳しくは医師から説明がありますが、いずれも一過性であり自然に治まります。後あと、尾を引くような副作用は見られません。