【首都スポ】恩師とW出場の19歳・中山彩理香「2人でメダル」 6日に日本トライアスロン選手権2019年10月3日 紙面から
◇第25回日本トライアスロン選手権(2019/東京・台場)2019NTTトライアスロンジャパンランキング最終戦▽6日▽お台場海浜公園(スイム1.5キロ)、臨海副都心特設会場(バイク40キロ、ラン10キロ)▽男子58人、女子55人▽日本トライアスロン連合、東京中日スポーツ・東京新聞主催 競技歴3年の中山彩理香(19)=日大・アリーディ=が自身2回目の日本選手権に挑戦する。今大会は恩師とともに出場する特別な大会。初出場となった前回大会は途中棄権と悔しい結果だった。ことしは9月の日本学生選手権で優勝、アジア・カップ大阪城大会2位に入るなど、調子を上げている女子大生トライアスリートがさらなる飛躍を誓った。 (広瀬美咲)
恩師と出場するのは最初で最後。今年の日本選手権は中山にとって思い入れが強い。競技を本格的に始めた3年前に現在のコーチ、平野司さん(36)と出会い、二人三脚で取り組んできた。「ことしは調子がいい。9月になって急にランがよくなった。夏休みに練習を積めた成果が出ている」。これまでは2桁順位だったエリートの大会でも2大会で2位に入るなど、絶好調。日本学生選手権では1年生ながら優勝を飾った。 得意な水泳を始めたのは、なんと1歳から。ベビースイミングで水に親しみ、3歳の頃には泳げるようになった。小学生の時には選手コースで活躍。陸上は小5で市のマラソン大会優勝したことから興味を持ち始めた。同じ頃にトライアスロンの存在も知る。「アクアスロンの大会に出場したら、トライアスロンの体験会もやっていて面白そうだと思った」 大会に初めて出たのは中2。陸上部に所属しながら、スイミングクラブにも通っていたが「トライアスロンだったらもっと上を目指せるかなと、思いついた」。両親の勧めもあり、趣味程度で始めた。本格的に競技に取り組み始めたのは高校から。高1の夏に、ジュニア強化事業の合宿でコーチの平野さんと出会った。 2005年の日本選手権を制した平野さん。現在はトライアスロンチーム「アリーディ」で指導しながら、現在も選手として大会に出場している。ジュニア強化指定選手となった高1の冬から指導を受け始め、わずか4カ月でアジアジュニア選手権の選考会を突破し、本大会では銅メダル。世界ジュニア選手権にも出場した。 めきめきと頭角を現した中山は「1回は日本選手権に一緒に出たい」とコーチにおねだり。昨年は出場がかなわなかった平野さんも今年は出場資格を得て、教え子とともに出場する。平野さんはこの大会を選手としての引退レースにするつもりだ。「2人でメダルが取れたらいいな」と中山は笑顔を見せた。 現在は日大のスポーツ科学部で、アスリート学生とともに座学でトレーニング論などを学んでいる。「競泳(19年ユニバーシアード日本代表)の小堀倭加(わか)さんと仲がいい。他の競技の選手もたくさんいて刺激になる。空き時間に誘い合ってトレーニングできるのもいい」。学生生活を楽しみながら、競技の糧にもしている。 初の日本選手権となった前回大会は大会2週間前左足腸脛靱帯(ちょうけいじんたい)を痛め、バイクの途中で棄権。ことしは万全の準備で挑む。「才能だけでなく、努力すればするほど実が結ばれるのが魅力」。二人三脚で取り組んできたコーチとお台場を駆け抜ける。
◆中山彩理香アラカルト
◇タピ活でエネルギーチャージ 最近のマイブームは友人とタピオカドリンクを飲むこと。大学のキャンパスがある三軒茶屋にはタピオカティー専門店が5、6軒。専門店でないカフェでもタピオカドリンクを提供する店もあり、「月に2、3回タピオカのお店に行く。三茶のお店はほぼ制覇しました」。 ◇勝負カラーはピンク リュックサックも、スマートフォンのケースも、ヘアゴムもピンク。バイクのヘルメットもピンクのライン入り。9月末の取材時にも「(消費税)増税前に、ピンクのサングラスを買ってきます」とピンク愛を爆発させていた。 ◇目標は24、28年の五輪 来年の東京五輪は選考対象レースへの出場が厳しく、出場は難しい。照準はその先の2大会。「パリ五輪に出場して、ロス(ロサンゼルス)五輪でメダルを取りたいです!」 <中山彩理香(なかやま・さりか)> 2000(平成12)年5月11日生まれ、東京都町田市出身の19歳。159センチ、47キロ。日大スポーツ科学部1年。中2でトライアスロンの大会に初出場。町田高入学後から本格的に競技を始め、高2~3年のアジアジュニア選手権で2年連続3位。17、18年世界ジュニア選手権出場。日本選手権は18年に初出場した。 ◇ 首都圏のアスリートを全力で応援する「首都スポ」。トーチュウ紙面で連日展開中。
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