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【競馬・ボート・競輪】

[競馬]凱旋門賞 打倒エネイブルに意地

2019年10月2日 紙面から

凱旋門賞への意気込みを語るC・デムーロ=シャンティイ競馬場で(山本諭撮影)

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 【仏シャンティイ1日・山本諭】今年の「凱旋門賞」(GI・6日・パリロンシャン・芝2400メートル)は3連覇がかかるエネイブルが断然の主役。ライバル陣営はそろって一目置いているものの、シャンティイ開催が行われた30日にソットサスに騎乗するクリスチャン・デムーロ騎手(27)、ガイヤースに騎乗するウィリアム・ビュイック騎手(31)らを直撃取材。打倒エネイブルへの胸の内を聞いてみた。

◆勝つのは大変

 刺客候補として注目されていても、エネイブルにはかなわないのか。M・デムーロの弟であるC・デムーロは3歳馬ソットサスに騎乗する。各オッズメーカーでも3番人気あたりに評価されているが「エネイブルは最大の敵。勝つすべがあるかは分からない。対戦したことがないし、勝つのは大変」と勝負については自信なさげだった。

 ソットサスもかなりの実力馬だ。仏ダービーを制し、前走のニエル賞は直線で前が壁になりながら、進路が空くと鋭く伸びて快勝した。「あの伸びが長所。馬はいい状態だし、馬場が軟らかくなっても走る。2400メートルもいい長さだよ」とコース条件も心配していない。ただ、1頭強い馬がいることが弱気にさせる。

◆チャンスある

 ガイヤースに騎乗するW・ビュイックもエネイブルに対しては「勝つチャンスはとても難しい。彼女はチャンピオンだから」と弱気。休み明けの前走のドイツ・バーデン大賞で14馬身差をつけて圧勝した。「すごくパワフルで、速いペースで前へ行けて末脚もいい。先週土曜日(9月28日)に乗ってすごく良かった」と馬の実力は高く評価する。

 では、2頭とも勝ち目はないのか。「最後の直線でオープンストレッチ(内側に柵をずらして内にスペースができる)がある。使用するならスペースがあるので、チャンスはある」とC・デムーロは秘策を練る。ビュイックは「彼女の状態が100%でなければチャンスはある」と強気になれないでいるが、C・デムーロは「ガイヤースはスタートが速いから、そのまま突っ切っていくかもしれないので心配」と逃げ切りを恐れている。

 2頭の魅力はエネイブルと勝負付けが済んでいないこと。2人の名手も簡単には引き下がらないはずだ。

凱旋門賞への意気込みを語るビュイック=シャンティイ競馬場で(山本諭撮影)

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