中日から戦力外通告された亀沢恭平内野手(30)が1日、名古屋市内の球団事務所で取材に応じた。現役続行か引退かについては「フィフティーフィフティー」と明言は避けたが「ファンキーなことがしたい」と自らの夢を語った。
「やりたいことが山ほどある。僕にとっては野球が全てじゃない」。亀沢が報道陣に向けて発したのは自分の夢。「2、3年前から仲間うちでカンボジアでの事業、例えば学校や井戸をつくったり、寺子屋を開いて子どもたちに教育するという話が出ていて、そういう道に進むのもありかなと」。他にも今でも夢だという高校の教員や焼肉店の出店まで、頭にあるアイデアを披露し、野球から離れる可能性を示唆した。
その理由はこのひと言に集約されるだろう。「ノンストップで突っ走ってきた」。環太平洋大を卒業後、夢を諦めきれず進んだのは独立リーグ。プロ入りも育成契約からスタートだった。だが、2015年に中日で支配下契約を勝ち取ると、107試合に出場。以降も貴重なムードメーカーとして竜を盛り上げた。30歳という区切りの年に「ここで休めということなのかな」と感じたという。
だが野球への熱が完全に冷めたわけではない。「まだまだ野球がやりたい気持ちはあります」。熟考した上で、トライアウト受験も視野に入れる。竜戦士としての歩みはここで終わっても、亀沢恭平は歩みを続けていく。