凸:確かにそうだ。機械学習、ASAPINから見るとどう?
A:プレイヤー視点では、「特上卓で勝てる打ち方、鳳凰卓で勝てる打ち方、または一部の人の間での勝てる打ち方、それぞれが持つ異なる可能性」がどこまでかは知りたいです。例えば特定の人がいたらこう打つ、みたいな。人間の読みはそこまでしていますから。
水:「Suphx」は強化学習である以上、対戦相手を自分のコピーと見なして打っているから、搾取戦略的なものは入れにくいのかも。ただ、卓に合わせるより、相手が強い鳳凰卓のほうが良い結果は出せそうです。
凸:ではそれを踏まえて、ASAPINとしては「Suphx」が最後、人間のトッププレイヤーを本当に破る時っていつだと思う?
A:本当のトップクラス3人と渡り合えるように十分な学習がされたら、恐らくその時です。「どうしてそう打ったかその時はわからないけれど、後で検討したら確かに正しかった」といった打ち方をしてくれると嬉しいですね。
凸:まだトッププロからすると懐疑的な部分も少々あるものの……。
A:そうなったらプロ全員で土下座、みたいな瞬間は想定できます。がっかりする人もいれば、期待している人もいます。
水:麻雀に限らず、オセロ、チェス、将棋、囲碁……が通ってきた道ですからね。でも抜かれてみたら、意外と結果をすんなり受け入れられると思います。
凸:きっとマイクロソフトが他の事業を全部売却して、麻雀AIに本気でコミットしたら楽勝だろうね(笑)。
水:そしたら自分、喜んでマイクロソフトに移ります(笑)。
A:麻雀AIには、人間を追い越して行って欲しいですね。「天鳳」では平均順位差0.01位差でだいたい1段昇段するので、「Suphx」なら今のままでも行けそうな気がしています。
凸:われわれも本当に楽しみにしている。「Suphx」だけでなく、麻雀界、麻雀AIのさらなる進化を期待してる。強い方面だけでなくて、夜桜たまさんのようなライトユーザ向けインフルエンサーとともに、頑張っていきたい。というわけで、今日はお開きにします。ありがとうございました。
A・水:ありがとうございました。