3年ぶりの優勝。圧巻の投球を見せたのが中京大中京のエース・高橋だ。私学4強のライバル、愛工大名電から先発全員の11奪三振。4安打完封で、秋の愛知県の頂点に立った。「名電はこれまで対戦したチームとは違う。集中して投げられた」。121球の力投を涼しい顔で振り返った。
この日は試合前のブルペンでの投球練習から調子はいまひとつ。球速が出ないと感じるや、制球重視に切り替え、丁寧にコーナーを突いた。それでも最速146キロ。相手の倉野監督は「ソフトバンクの千賀君のよう」と脱帽するしかなかった。
昨秋の東海大会は、準決勝の津田学園戦で2番手登板して5失点。センバツが目の前で遠のいた。「まだ、通過点。東海大会も優勝して、明治神宮大会で優勝するのが目標」。目指す到達地は、もっと先。雪辱の舞台で、成長した姿を見せる。(麻生和男)