バカと虚乳と生徒会
第8話 祝え! 新たなる役員の誕生を!
お待たせしました!
ちょっと少ないですが、お昼頃にもう一つあげるのでそれで勘弁してください(泣)
「はぁ!? 生徒会役員になったぁ!?」
翌日のお昼休み、教室でメロンパンを頬張りながら昨日の出来事について(パッドの件は言っていないぞ!)簡単に元気に説明してやった矢先のリアクションがこれである。
正直気が滅入っているときに、聞きたい声じゃない。
「声が大きいぞ元気。気をつけてくれよ、『めいちゃんクラブ』の連中に聞かれたら俺はきっと今日の晩あたりコンクリに詰めて瀬戸内海に沈められてしまう」
「お、おぅスマン」
元気が慌てて声を潜める。
二人して周りをキョロキョロと見渡すが、幸い誰もこっちの話しには注視していないみたいだ。
「……そりゃまた急な話やな」
「まあ実際急な話だったしな」
「でもよく入部できたなぁ。今年の生徒会も羊飼はん目当てで入部希望者がたくさんおったはずやのに……どうやって入部したんや相棒?」
「…………」
元気の瞳からさっと目を逸らす。
い、言えない。まさかパッドを目撃したから入部できたなんて、口が裂けても言えねぇ!
とりあえずここは適当に言葉を濁しておくか。
「あの偽乳……生徒会長の考えていることは俺ら庶民には分からねぇもんだよ」
「そうか? まあそうかもな。あの羊飼はんのことや、きっと崇高な目的があって相棒の入部を認めたに違いない! 頑張るんやで、相棒!」
崇高な目的ねぇ……。
元気の目をチラリと確認する。ダメだ、信者の目をしてやがる。
もし今俺が羊飼のハリボテおっぱいの真実についてこいつに語ったらどうなるんだろうか? いやきっと信じてはもらえないな。
悔しいが、人望の数はあっちが圧倒的に上なのだ。俺のような小市民はいつも時の権力者にいいように扱われるだけ……。
俺は何も言い返すことなく、元気の言葉に頷いた。
「それで、いつから生徒会の活動に参加するんや?」
「えっと、今日のお昼の……確か十二時三十分だっけ? まあ大体そんな時間だな。他の役員と顔合わせするために生徒会室に行くから……本格的に活動するのは多分今日の放課後からじゃないか?」
「ほーん。あっ、噂をすればもうすぐ約束の時間やで!」
「おっ、ほんとだ」
元気に釣られるがまま、教室の壁に備えつけられた丸時計を確認する。約束の時間まで残り十分もない。
「それじゃ行ってくるか」
「行ってら~」
食べかけのメロンパンを無理やり口の中に放り込み、俺は自分の席から立ち上がった。
評価ありがとうございます!
はじめて人に評価されたので、ものすごく嬉しいです!
これだけでまた就活を頑張っていけそうです!
次の更新は今日のお昼頃を目指しているので、よかったらまた見に来てくださいね!