ついに、トップがボールを変える必要性を認めた。今季の本塁打数が大幅に増加している問題を受け、大リーグ機構のマンフレッド・コミッショナーは「現時点で唯一言えることは、より予見が可能で安定したボールのパフォーマンスを得るために、何らかの変化をもたらせるかを見渡す必要があると強く感じていることだ」と語った。米経済紙フォーブス(電子版)が26日までに報じた。
同日はツインズが史上初のシーズン300本塁打を記録。ヤンキースも299発を放つなど、既に4球団が昨季のメジャー記録を上回っている。今季から大リーグ公式球を使用しているマイナーの3Aも、昨季から50%以上の本塁打増。大砲の象徴であるシーズン30発も、昨季の27選手から今季は55選手とほぼ倍増している。
大リーグは昨年6月、メジャー公式球を製造、供給するローリングス社を買収。複数の米メディアは、ボールの縫い目が従来より低くなり、さらに空気抵抗の減少が飛距離アップに寄与していると報じてきた。
大リーグは昨年、物理学の教授ら研究者グループにリサーチを依頼し、「わずかな空気抵抗の違いがみられただけで、ボールの構造に変化はなかった」との調査結果を発表。同コミッショナーは声高に叫ばれる“ボール改造”を「陰謀論だ」と一蹴してきたが、今回は再び調査チームを召集し、全てを白紙に戻した上で再度の精査を委託したと明かした。「調査結果は、ワールドシリーズ後に明らかになる予定だ」。オフに何らかの対策が講じられ、来季の本塁打数に影響がみられるか、注目だ。