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2019年9月28日 紙面から
広島-中日 9回表、打順が来ずベンチに戻る根尾。左は与田監督(今泉慶太撮影)=マツダスタジアムで
中日のドラフト1位・根尾昂内野手(19)が27日、プロ入り初めて出場選手登録された。だが、同日の広島戦(マツダ)はベンチスタートで最後まで出番なし。今年のドラフト1位新人で12球団最後に1軍に昇格した金の卵のデビュー戦は、大阪桐蔭高時代に春夏連覇を達成した聖地・甲子園での阪神戦(29、30日)に持ち越された。
うっすらと苦笑いを浮かべた根尾がベンチへと引き揚げた。3点リードで迎えた9回2死。ネクストサークルで待機していた背番号7の前で攻撃が終わり、待望のプロ初打席は回ってこなかった。それでも19歳は明るく振る舞った。
「ベンチで何とか回そうと言ってもらいましたし、貢献したい気持ちもありましたけど、持ってなかったですかね。でも次に切り替えていきたいと思ってます」
25日の夜に告げられた1軍昇格。翌日26日のウエスタン・リーグ広島戦(由宇)後に1軍宿舎へと移動。「熟睡できました」と元気に球場入りした。初めて訪れた敵地・マツダ。真っ赤に染まったスタンドが醸し出す雰囲気に「ファンの声援だったり雰囲気は格別だった。初めて生で見て、この舞台でプレーしたいという気持ちが高ぶりました」と声を弾ませた。
ようやく1軍の舞台までたどり着いた。1月に右ふくらはぎの肉離れで春季キャンプは別メニュー。復帰後もプロの壁に苦しんだ。だが、プロの水に慣れてきた9月は62打数22安打で月間打率3割5分5厘をマーク。春先の姿はどこにもない。
きっかけを与えてくれたのは森野2軍打撃コーチだった。「いろんな選手のバットでスイングしてみてごらん」。5月も終わりに差しかかるころ、助言をもらった。「彼(根尾)には常に最高のものは何かを感じてほしいからね」と森野コーチ。身近な先輩である石垣や伊藤康から拝借し、居残り練習やフリー打撃前のティー打撃で振り込んだ。月間打率が初めて2割を超えたのは翌月の6月からだった。
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