第二十三話:おっさんは戦利品を得る
今月、コミカライズ一巻がモンスターコミックス様から発売されますのでそちらもぜひ!
VIPルームから外に出る。
さすがに今回は疲れた。あと、やっぱりヴェノム・パピオンはきもいな。
厄介なこともあるが、それ以上にきもい。
二度と会いたくないものだ。せめてもの救いが、やつはいわゆるうまいダンジョンというものに出ないこと。避けてもなんの問題もない。
「あれ、その瓶なにかな? 中身がきらきらしていて綺麗だね」
「ドロップアイテムで、【毒蝶の鱗粉】という」
さきほどのバトルロイヤルの戦利品だ。
とくに文句を言われなかったので、ソードマスター・リザードの剣と共に持ち帰っている。
「それ、すごく強そうですね」
「強い毒だ。いろんな状態異常を引き起こす。ぜんぶの状態異常に耐性を持つ魔物なんて滅多にいないから、どれかは引っかかる」
それがそのままヴェノム・パピオンと戦った際の厄介なところだった。
「それがあれば大抵の魔物はいちころじゃないかしら」
「いや、強いには強いが使い辛い。鱗粉だから遠くまで飛ばすのに苦労するし、ちょっと風が吹くと戻ってきて自爆しかねない」
敵だけに効くなんて便利な判定は存在しない。
一般的な使い方は小袋に入れて投擲すること。しかし、それすらも危険。
「んっ、いいこと考えた。魔物の口の中に放り込む。そしたら、粉が飛ばない」
「……えぐいな」
こんなものを腹の中に放り込まれたら、いったいどうなってしまうのだろうか?
「それってさ、もし魔物が咳したら、やばくない?」
「あっ、飛ぶ。難しい」
ルーナとティルが腕を組んでうんうんうなっている。
「それを考えるのは今度にしましょう。それより、景品をもらいにいくほうが先ですね。いい商品が取られてしまうかもしれませんよ?」
「急がないと!」
「ああ、ルーナ、抜けがけはずるいよ」
「きゅいっ!」
お子様たちが風のような勢いで消えていく。
俺は苦笑し、瓶詰めされた鱗粉を見る。
俺も、もう少しいろいろと考えてみよう。
使い方によっては切り札になるかもしれない。
◇
一際豪華な部屋が景品交換所だ。
広々とした部屋で壁一面にある棚には景品が所狭しと並べられている。
「うわぁ、いっぱいある」
「選びたい放題だね」
「目移りするわ」
「噂には聞いていましたが、ここまでとは思っていませんでした」
みんな楽しそうだ。
そんな中、俺は迷わず一つの商品を選んだ。
六千枚、つまりは六千万円相当のふざけた価格の商品だ。
それを二つ交換した。
「すごい、きらきらして綺麗」
「なんか、すごそうな感じがするよね」
さっそくお子様二人がやってきた。
「これは【妖精竜の皮】という。千年に一度、妖精竜は妖精界から地上にやってきて、脱皮して帰っていく。それがこいつだ。これを手に入れるためにこの街へ来た」
「妖精竜っておとぎ話だと思っていたわ」
「私もです。……でも、それだけにすごそうですね」
「ああ、最強の革鎧を作るために必要な素材だ。オリハルコンには若干劣るが、それ以外のありとあらゆる金属と比べても、斬撃・打撃耐性ともに上だ。それでいて軽い。炎・雷・氷、すべてに耐性を持ち、状態異常からの回復促進効果まである。俺やルーナみたいな重い装備を嫌う前衛にとってこれ以上の装備はない」
だから、俺とルーナの分、二着を用意した。
これで皮の軽鎧を作る。
セレネの場合、重武装に耐えられるだけの筋力があるため、オリハルコンを使った金属鎧を使うべきだし、フィルとティルは鎧系装備に適性はない。不思議と、これで服は作れないのだ。
大勝ちしたからこそ、二着買えた。
正攻法で、これだけ稼ごうと思ったら、いったいどれだけ時間がかかっただろう?
リスクを負った甲斐があったというもの。
「ぶうぶう、またルーナの新装備だよ。いい加減にしないと拗ねるよ!」
「安心しろ、次の目的地でフィルとティルの服を作る素材を手に入れる予定だ」
「それなら許してあげるよ! 強くてかっこいい服だといいな」
「たぶん、二人には似合うはずだ」
翡翠色の素材だ。
エルフの姉妹には翡翠色がよく映える。
「さて、これで必要なものは買った。あとは、みんなの好きなものを買うといい」
チップを全員で山分けにする。
それから、食い入るように景品とその値段をみんなが見ていた。
スタッフに聞くと快く効果を教えてくれる。
俺は持っているチップのほとんどを使って、同じ薬を五つ買う。
「相変わらず、実用性一辺倒ですね」
「これ、なかなか手に入らないからな」
俺が手に入れたのは、奥歯に仕込んでいるありとあらゆる状態異常をすべて回復する薬。
ありとあらゆる状態異常を回復可能な薬は他になく、通常は状態異常ごとに専用のものが必要となるし、そもそも対応する薬がない状態異常まである。
こいつは強力な回復アイテムだ。
俺のように奥歯に仕込んでいれば、アイテムを取り出すことすらできないときに窮地を脱出できる。
加えて、最近は使っていないが神剣ダーインスレイヴ。あれのデメリットを抑えるためには必須でもある。
「でも、ユーヤおじさまは、それを使っていたわよね。ここじゃなくても手に入るということでしょう?」
「手に入りはするが、最上級ダンジョンの宝箱からランダムでしかでないから、凄まじく貴重なんだ。それに、【試練の塔】に挑むなら、一人一つはこれをもっておいたほうがいい」
そういうギミックがあるのだ。
だから、俺の分だけじゃなく全員分揃えておきたかった。
【試練の塔】に挑めるタイミングは限定されている。最上級ダンジョンをえんえんと潜って、この薬を人数分揃えてから【試練の塔】に挑むなんて悠長なことをしているつもりはない。
「そういうことね。でも、悪いわ。ユーヤおじ様の分でパーティに必要なものを買ってもらうなんて」
「気にするな。それより、セレネは自分の分を選べ」
「……そうね、これなんてとっても素敵」
「【携帯鍛冶師】か。たしかにセレネがもっているべきだな」
「ええ、敵が強くなると鎧や盾にけっこうダメージが入ってしまうもの」
【携帯鍛冶師】は小さな人形で、装備に貼り付けることができる。
そして、貼り付けている間は装備を修復してくれる。
最上級ダンジョンであれば、鎧や盾、剣などは消耗品扱いだ。
すぐに傷み、素人のメンテナンスではできることが限られる。そうそうに駄目になってしまう。
だから、予備の武装を持ち込むのだが、予備が駄目になる可能性もあるし、そもそも主武装よりも性能が落ちる。
【携帯鍛冶師】一つあるだけで、いつでも装備を修復できるのは心強い。
「でも、高いわね。これだけでぜんぶ使い切ってしまうわ」
「その価値はある。ぜったいにここでしか手に入らないものでもあるしな」
「……そうね、なら買うわ」
覚悟を決めたセレネが、チップと景品を交換する。
残りの三人はどうだろう?
そう思ってフィルたちのほうを見ると、エルフ姉妹は二人とも同じものを買っていた。
「おそろいとは仲がいいな」
「考えてみるとこれ一択と思いまして」
「お姉ちゃんに話を聞いたら、欲しくなっちゃった」
それは、青い宝石の着いたイヤリング。
アクセサリーだ。
「【女神の涙】。実物は俺も初めてみるな」
「これで、矢切れの心配はなくなったよ」
「魔力の温存もしなくて良くなります」
【女神の涙】は、装備していると魔力の回復量が三倍になる。
フィルとティルの場合、【矢生成】という矢を作るスキルがあり、戦いの合間に矢を補充しているのだが、長いダンジョンでは回復が追いつかず魔力が枯渇していく。矢の補充以外にもフィルは支援魔法、ティルは攻撃魔法で魔力が必要なのだ。
そのため、魔力や矢を節約しながら戦うことを強いられていた。
体力を回復するポーションは市販品でもあるのだが、魔力回復ポーションはダンジョン産のみでありレアかつ高価だ。ボス戦など、そういう特別な場でもない限り使えない。
だが、【女神の涙】があれば非戦闘中はアクセサリーを付け替えて、魔力回復量を上げて今まで以上に全力で戦える。
そして、【女神の涙】には切り札まである。砕くと魔力が全回復する上、一分だけ、どんな魔法やスキルを使おうと魔力を消費しない。
とても強力なアクセサリーだ。
「あとはルーナだけだが、決まったか」
「んっ、決まったけど……ほんとうにこれでいいのか、ちょっと悩んでる」
「きゅいっ」
ルーナの目が釘付けになっているのは、黄金に輝くチキン。内臓を抜かれた丸鶏状態で、表面だけでもなく内側からも輝いている。
「ルーナなら、それを選ぶと思った」
その名は、金色鳳凰肉。
ユニーク食材であり、世界に四種類しかないレジェンド食材の一つ。
食材でありながらチップ七千枚を要求してくるのだ。七千万円の鶏肉なんて、あきらかにどうかしており、その価値がある肉。
「ちなみに、それは世界で一番うまいと言われている鳥肉だ」
「ごくりっ」
ルーナのキツネ尻尾がぶんぶんと振られ始めた。
だが、それでもルーナは我慢しようとしている。
さすがのルーナも食事に七千万円相当の金をつぎ込むのは躊躇するようだ。
「俺はいいと思う。こいつはうまいだけじゃなく、一度きりだが、食べた奴のステータスと状態異常耐性が上がる食材なんだ。レベルアップ以外にステータスをあげるのは至難。そして、絶対にステータスを上げることは無駄にならない」
いくつかの食材にはステータス向上効果がある。
世界に四種類しかない、レジェンド食材特有効果だ。
牛肉の頂点、瑠璃色クジャータ肉。豚肉の頂点、繚乱ペレ肉。鶏肉の頂点、金色鳳凰肉。果実の頂点、水晶イヴリンゴ。
「……んっ、決めた! ルーナはこれにする。金色鳳凰肉」
ルーナは包まれた肉をもらうと、相変わらず無表情だが、ヨダレをこぼし、そして尻尾はぶんぶん振るなんてレベルを越えて、プロペラのように回転していた。
そうして手に入れた肉をフィルに渡す。
「フィル、これで美味しい料理作って。今晩は、みんなでこれを食べたい」
「いいんですか? ルーナちゃんが独り占めしなくて。ルーナちゃんのチップで購入したものですし、ルーナちゃんならこれぐらいぺろりと食べれちゃいますよね?」
「んっ、いい。みんなで食べたほうが美味しい」
ルーナがこくりと頷く。
「ルーナ、ありがとぅ。ううう、ごめんね。私、自分のことだけ考えちゃって」
「それを言うと、ユーヤおじ様以外はみんなそうね」
「あっ、そうです。みんな、まだあまりチップがありますよね。それでルーナちゃん用のものと交換しましょう」
「俺は賛成だ」
みんな、高額の品と交換したが端数は残っている。
それを出し合う。
なぜか、俺に視線が集まった。
「……なんで、俺を見る」
「一番いいの選べるのユーヤ兄さんだし」
「そうね。必要なものを選んでくれるわ」
「ということでお任せします」
「きゅいっ!」
たしかに一番知識があるのは俺だ。手元にあるのは三千枚ほど。
何がいいかな、これか、たしかにカジノにはこれがあったな。
俺はさっそく交換してしまう。
そして、残りのチップは金にした。
「みんなからだ。大事に使ってくれ」
「これ、なに?」
俺が用意したものは消費アイテム。
一見しただけでは、ただのリボンに見える。
これはかなり特殊なものだ。
使うには相応のセンスが入り、下手なものが持っていても宝の持ち腐れ。
それでもルーナなら使いこなせると期待して選んだ。
「これの効果をみんなが知っていることはかえってマイナスになる。頼ってしまうからな。だから、ルーナにだけ教えるとしよう」
ルーナの耳元で囁く。
「……面白い。けど、難しい」
さすがルーナだ。これの扱いづらさに気付くと同時に面白そうとも感じている。
俺の選択は間違ってなかった。
「ああ、ずるいよ。私も知りたい。店員さんに聞いちゃおうっと」
「止めなさい。あえて、ユーヤが知らないほうがいいと言ったのですから、相応の理由があります」
「お姉ちゃんの意地悪ぅ」
相変わらず、仲がいい姉妹だ。
「ともかく帰ろう。今日は金色鳳凰を使ったご馳走だ。伝説級食材は、比喩抜きで死ぬほどうまいらしいぞ」
「楽しみ」
「生肉の段階でもうやばいよね」
「しかも強くなれるのだから最高ね」
「これだけいい素材だと、調理するのも責任重大です」
みんなで笑いながら帰路につく。
この街での目的は果たした。
あとは観光をして次に行く。
……最近、良く思うことがある。
今が楽しい。どうしようもないほどに。
もし、叶うならこんな日々がいつまでも、いつまでも続いてほしい。
まるで、終わりが見えているかのように、毎日そんなことばかり考えてしまうのだ。
いきなり、この日々が終わるなんてありえないというのに。
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