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【凱旋門賞 海外遠征見聞録3】環境作り徹底しロードカナロアが日本馬初V

直線で抜け出したロードカナロア(左)(右から2頭目はカレンチャン)
直線で抜け出したロードカナロア(左)(右から2頭目はカレンチャン)

◆香港スプリント(2012年12月9日)

 香港スプリントは、凱旋門賞とともに日本馬がはね返され続けていた「高い壁」だった。これを初めて打ち破ったのがロードカナロア。2着に2馬身半差をつけた快勝劇の裏側には、前年のアクシデントを糧にした陣営の努力があった。

 安田隆厩舎は11年、同年のスプリンターズSを制したカレンチャンで香港スプリントに挑んだ。国内調整は順調だったが、関西国際空港から出国する直前、エンジントラブルで出発が15時間遅れた。「大きな誤算でした」と安田隆調教師。20キロほど減った馬体は回復せず、5着に敗れた。

 同じことが起きるかも―。カレンチャンとロードカナロアの2頭で挑むことになった12年は、馬が落ち着ける環境づくりを徹底した。輸送は同便の同じカーゴ(通常、牡馬と牝馬で分ける)で、現地の馬房も栗東と同じように隣同士。結果的に飛行機は定刻通り離陸し、現地の調整もスムーズに進んだ。カレンチャンは発馬直後の不利で7着に敗れたが、ロードカナロアは力を出し切った。

 安田隆師は「トランセンドのドバイ遠征(11、12年)の経験も生きたと思います」と明かした。挑戦し続ける姿勢。海外のビッグレースを勝つために最も重要な“執念”が実った歴史的な一日となった。(吉村 達)

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