- トップ
- コラム
- 元強豪校球児の野球選手のカラダをつくる栄養講座
- トップ選手ほど良い油を摂取している!
第24回 トップ選手ほど良い油を摂取している!2019年09月26日
【目次】
[1]パフォーマンス向上のカギはオメガ3!
[2]リノール酸を減らすことも重要
近年、スポーツ栄養学の研究が進み、栄養補給やケガの予防、疲労回復のための食事の仕方、メニュー開発がなされ、一流アスリートは、食と運動を1つとして捉えています。職業柄、油に関心を持って過ごしていると、食全般の情報も入ってくるため、アスリートの食を知る機会も多くあります。
僕の場合は、直接指導をしているので特に知る機会が多いと思います。僕がサポートさせていただいている、プロ野球横浜DENAベイスターズの伊藤光捕手が契約交渉の場で、試合終了後に球団が用意している食事について
「菓子パンが多い。栄養は大丈夫なのか。全員に行き届いていないこともある」
と球団に問題提起したのは、記憶に新しいところです!おにぎりやバナナなどに改善されたようですが、仮にもトップアスリート集団のプロ野球選手とそれを管理する球団が、この程度の知識しかないのかと。
パフォーマンス向上のカギはオメガ3!
ケガ予防のため魚を摂ろう
一方で、こんな報道もありましたね!独ブンデスリーガのボルシア・ドルトムントのフィジカルトレーナーであるライナー・シュレイ氏は
「ただ身体を鍛えるだけでは不十分で、いかに栄養を取り、いかに回復を早めるかまでが仕事の範囲になっている。」
その為の具体的な栄養指導を選手に行っています。そのカギとなるのが“油”です。特に、炎症を抑える効果のある油といわれるオメガ3脂肪酸の摂取です。
シュレイ氏が勧めているのは、魚油に含まれるオメガ3脂肪酸のDHAやEPAを摂るための魚食と、もうひとつのオメガ3脂肪酸であるアルファリノレン酸を多く含むアマニ油やエゴマ油を日常的に摂ることです。
同氏は、このような食事をすることで
「柔軟性が増して負荷への耐性が強くなる」と述べています。
つまり、持久力向上とケガの予防につながるのです。
これはアルベルト・ザッケローニ氏が監督を務めた2010~14年のサッカー日本代表の食事にも取り入れられていて、オメガ3脂肪酸を摂って血液をサラサラにすることにより、身体の隅々まで血液を行き渡らせ、傷んだ筋肉の回復を早めるためにサバやイワシ、サーモンなどが毎食出ていたようです。
個人の判断でオメガ3脂肪酸を食事に取り入れているアスリートも沢山います。
スペイン、リーガ・エスパニョーラのFCバルセロナに所属するサッカー界のスーパースター、リオネル・メッシ選手が、ケガ予防のため魚食にしています。
また、米メジャーリーグ、ニューヨーク・ヤンキースの田中将大投手の夫人である里田まいさんも、早くからアマニ油を愛用しています。女子ゴルフの上田桃子選手は、アメリカツアーでトッププロの選手たちが集中力維持のために食生活にも気を配っているのを見習って、自身の食を見直し、栄養学を学びオメガ3脂肪酸を取り入れるようになったそうです。
- 久保 翔平
- 生年月日:1992年4月12日
- ■ 広島県呉市出身
- ■ 明徳義塾中-浦和学院ー東洋大学。第90回全国高等学校野球選手権大会出場。
- ■ 不動産営業を経て、2016年にカラダツクル株式会社設立
プロ野球選手やプロアスリートの栄養指導を行いながら、小・中・高校生の食育活動にも力を入れている。講演、セミナー活動も行なっており栄養や食の大切さを伝えている。プロテインサプリメントの販売も行なっている