【大リーグ】有終の「キング」ヘルナンデスに、マ軍ファン大声援 イチローも黄色Tシャツ着用2019年9月27日 13時17分
王が惜しまれつつ退位した。「キング」ことフェリックス・ヘルナンデス投手(33)は26日、マリナーズで事実上の有終マウンドとなる地元シアトルのアスレチックス戦に先発。AP電によれば、試合前の練習は、3月に現役引退したイチロー会長付特別補佐(45)も含め、マリナーズは全員がキング応援の象徴である黄色いTシャツを着用した。 消化試合とは思えない大観衆も黄色Tシャツに身を包み「THANKS(ありがとう)」と、王冠にK(奪三振)マークをかたどった応援ボードを揺らし、「レッツゴー・フェリックス」のシュプレヒコール。プレーボール直前、ヘルナンデスが帽子を取って右手を掲げると、歓声はさらにトーンが上がった。 2回、外角低めのスライダーでこの日初の奪三振をマーク。右腕はキング応援の指定席である三塁側の通称「キングス・コート(王の謁見場)」を指さし、ファンにメモリアルKをささげた。6回の先頭打者を中飛に打ち取ると、マウンドへ赴いたサービス監督に笑顔でボールを渡し、ハグ。ともに涙を浮かべながらシーガーらとも固い抱擁を交わすと、もう一度帽子を取り、球場の全方向にあいさつ。米放送局ROOTスポーツSWは「ひとつの時代が終わった。Long Live the King(王様、万歳)」と中継した。 同局によれば、「単一球団で418試合目の先発」は、現役最多。今季が7年総額1億9500万ドル(約210億6000万円)の契約最終年で、オフの退団が確実視されている。ベネズエラ出身で、2005年に19歳でメジャーデビュー。明るいが、むらっ気があり、荒い気性でも知られる。06年にマリナーズ入団し、投手をリードしようとした城島健司元捕手と衝突し、「捕手は投手が投げたい球を捕ればいい」と言い放った。 メジャー通算15年間で現役6位の169勝(135敗)、防御率3・42(25日終了時点)。球宴選出6度、09年に19勝で最多勝。10、14年に最優秀防御率、10年にサイ・ヤング賞を獲得。12年8月15日のレイズ戦は、球団史上唯一の完全試合を達成した。
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