2001年03月24日

「自らの命を粗末にする少年」

自分の命を燃やし尽くさずに、生きていると言う意味も見出せないままに、自殺と言う手段を選んでしまいがちな危うい世代。
勿論、前回のイジメを苦にして自殺と言う手段を選んでしまった少年に対して、自分自身もそう言う人間であるという事を重ね合わせてではあるのだけれど、簡単に白黒を言える問題ではないとも思います。

そこから発覚した多重人格の少年少女。
本当に人間の精神構造って複雑で、それが生きていると言う事の激しさ複雑さなのでしょうか。
誰しもが生きたいと思っている。
だからこそ苦しみ、もがく、その激しさをこの彼女に見た気がしました。
トラウマが彼女らを死の恐怖に陥れたのですね。
精神科の先生のお仕事も、本当に大変ですね。
一つ一つの言葉でケアをする。
もっともその言葉を一つ間違えれば奈落のそこに突き落とす事にもなる。
奥の深い仕事であり、同時に言葉の持つ重さを感じました。
多重人格症状(もう1人の私が私を殺そうとする)があると言う事で今回スタッフさんも打診されて話を聞こうと思われたのでしょうが、これを機会に本格的なメンタルケアがなされる事になってよかったと思いました。
周りはもう、そっとしてあげて普通に接して黙って全部を受け容れてあげる事以外に答えは無さそうな気がしました。
彼女が、全ての現実を受け容れる日を待って。
そしてまだまだ頑張れば生きられるのに、命を燃やし尽くしていないのに、やはりそう言う思いに囚われてしまう少年。
こう言う思いに囚われたら、それこそそのまんま東さんの言葉じゃないけど、真っ白になっちゃって他の事は何にも見えなくなってしまうのでしょうか。
そんな彼に対して、中居くんの口から出た「死の形を整える」と言う言葉。
思わずこの冬にやったドラマの中で色々中居くんも考えたのだろうなあと思いました。
残されるものの悲しみとか。
死に方=生き方、そして生きることと死ぬ事は、紙一重である意味同じ部分がありそうな気がしました。

筋ジストロフィーの少年の「死ぬなら死ぬで自分の生きた証を残された人間に残してやってください」と言う言葉も身に染みました。
その不治の病、筋ジストロフィーの小山直努くん(17才)。
「これが僕にとっての当たり前の生き方であり日常なのだから、頑張ってるかわいそうとか決して思わないで下さい」と言い切った彼の誇り高い声に、本当に感動しました。
小さい時から前向きに「死」と向かい合い見詰め合ってきた事で、生きるとは何かという彼の人生観が育ち彼を年齢以上に老成させてきたのでしょうか。
とすれば、お母さんのその育て方に敬服です。
「今自分に何ができるか」
「自分にとって楽しい事役に立つ事をできる限りやっておきたい」
「だけど毎日ヒヤヒヤする」
「有難うと何回、人に言っただろう」
「何かを残していく事が生きることなのでは」

死ぬと言う事はそれが後か先かと言う事だけ。
つまりいつどんな形で死のうとも、精一杯生きていたら、それが生きたと言う事なのかも知れないなと思わされました。
※大場格さんもこのことに発言しております。
ただただ、自殺をやみくもに否定して、それが「悪い事だ」「周りを悲しませる事だ」と言うのではなく、又そう言うことでもなく、自分を燃焼させることが出来ずに思い悩み、道に迷っている孤独な魂に一言でも語りかけて上げられたら、どんなにか素晴らしい事でしょう。
そのまんま東さんに「いいか東、不幸は永遠には続かないから、それを信じろ」と大竹まことさんが言ったというその一言が、東さんの光となったように。




「HELP!ストーカーに監禁された少女」

警視庁の生活安全科ですか。全国ネットでは東京に住んでいない人もいると思うので、せめて「#9110」をご利用くださいというテロップも流して欲しかったかなぁ。
でも、真っ先にそう言うところに行くのがいいのですね。
そういう、知識が一般人には普及していないと思うので、こう言う場合の対策がもっと完璧になればと願います。
今回の場合は相手が派手な行動を起こしたので表沙汰になった訳だけれど、ギリギリのところで行われていきなり殺されたりなんかしたら、もう取り返しがつかない。
「逃げる」ことの大切さをしみじみ感じました。





そして、毎回、思うのですが今回の放送でも、「大竹まこと」には感動を覚え、身にしみました。
還暦過ぎだと思わせない若々しさを感じますが、さすが年の功と思います。
そのまんま東さんも3年位前に自殺をしようと思った時期があったそうで、仕事なくなって家族もなくなって真っ白になっちゃって、生きている喜びとか希望とかそんな余裕もない時、大竹さんが毎日来てくれたそうです。
そして、そのまんま東さんに「いいか東、不幸は永遠には続かないから、それを信じろ」と大竹まことさんが言ったそうです。
あれから3年…東さんは、この番組にも出演しているくらいに現在もテレビでご活躍されております。東さんは一生、大竹さんには頭が上がらないといっています。
あのテレビだと下品でエロネタとか披露している大竹まことが、その時に業界で消えつつある人に、そんなことをしていたのかと思うと人間って見えない所で色々やっているのだなと思います。

その大竹さんは、業界の人の見舞いに行ったときに、朝起きてこういわれたそうです。

「大竹さん」
「なんですか?」
「人間はね、息しているだけで楽しいんですよ」

その人は病気で病院のベットで寝たきりで、顔も向けられないので外の景色を見ることが出来ない。雨降っているのも晴れているのも分からない。
それなのに息しているだけで楽しいといわれたそうです。

私も、まだ声にならない声とハァハァ息だけしか聞こえない3ヶ月の息子の表情を見ているとなんだか、そのことが分かる気がします。
私にもこのような頃があったんですよね。忘れていただけかもしれません。
息子って「息」の「子」って書くんですね。
私も息子と息をしている楽しさを味わうことの出来た今日に感謝し、この喜びを分かち合いたいと思います。

また息子にも大きくなった時に「息をしているだけで楽しい」という喜びを忘れないでいて欲しいと思います。


16:55 2001/03/24KOR

Ads by livedoor

この記事へのトラックバックURL

http://trackback.blogsys.jp/livedoor/m-06_30989/2216441