いよいよアメリカ様の泥沼戦争に加わり、
中東やアフリカの人たちを殺して殺される
美しい国に生まれ変わった、我らがニッポン。
「この国を守ることの何が悪いんだ?」
自らを「保守」と名乗る情弱のオッサンたちは
まるで正論を言っているかのように振る舞い、
ドヤ顔をしていますが、この国を守るどころか、
実際には、この国をテロの脅威に晒しただけ。
言っていることと、実質的な内容は正反対!
だけど、そんなことに気づく様子はありません。
気づいていたら、今頃、「保守」などと名乗って、
「アメリカの犬」なんかになるはずがないので。
ダサい大人にならなくてよかった!
最近はつくづくそう思います。
さて、前フリが長すぎるため、フィリバスターを
仕掛けていると誤解を招いてしまいそうなので、
山本太郎議員の「ひとり牛歩」の裏側に迫って
まいりたいと思います。
皆さん、「60日ルール」をご存知でしょうか?
「60日ルール」とは、参議院で60日以内に
結論が出なかった場合、否決されたとみなし、
もう一度、衆議院で結論を出すルールのこと。
当然、一度は衆議院でOKになっているから
参議院に送られているわけで、再び衆議院で
審議すれば全部OKになるに決まっていますが、
もしも法案が可決をしても、「参議院では否決を
された内容だよ!」という記録だけは残ります。
今回の法案は、憲法に違反しているため、
裁判にかけられる可能性が高く、参議院で
否決されていれば、判決にも影響してきます。
議員の数は、自民党と公明党が圧倒的に多く、
どんな法案も多数決すれば、自民党や公明党の
思った通りになってしまう。だから、野党の議員は
成立を認めるのでなく、時間切れを狙いたかった。
そこで考えられた戦術が、「牛歩」なのです。
ウィキペディア先生によると、牛歩の歴史は古く、
初めて日本で牛歩が繰り出されたのは昭和4年。
以来、消費税が導入される時、PKO法案の時、
年金の支払う金額を上げられてしまう時などなど、
重要なタイミングで使われたのが、「牛歩」でした。
もちろん、今回は日本を戦争に導く重要な法案。
今こそ「牛歩」を使う時が来たと言っていいはず。
ところが、国民の期待と裏腹に、山本太郎議員が
各党の皆さんに「牛歩をやらないんですか?」と
聞いて回ったところ、「個人的にはやりたいけど、
党のルール的に難しい」との答えだったそうです。
国民は牛歩を期待しているのに、
党のルールでできないという現実。
野党の皆さんは、ほとんどの人が真面目なので、
「そんなルール、破っちゃえばいいじゃん!」と
平然と言える人は、1人もいなかったようです。
国民の気持ちより党のルールの方が大事という
日本の政治の現実を物語るようなエピソード。
「このままじゃ、誰も牛歩しないんだよ・・・。」
そう落胆していた山本太郎さん。
「もう1人でやるしかないんじゃない?」という
冗談めいた言葉をかけられると、遠い目をして、
「ひとり牛歩かぁ・・・。」と言っていたそうです。
いくら山本太郎でも、さすがに「ひとり牛歩」は
厳しいかと思い、「ムーンウィークは?」などと
冗談を飛ばすと、「スキルがないからな」という
「スキルがあったらやるのかよ!」とツッコまずに
いられないことを言って、そこで一度会話は終了。
さすがに、一人で牛歩なんてしないか。
前日までは、誰もがそう思っていたそうですが、
翌日、参議院の中継を見ていると、そこでは!
ひとり牛歩をする山本太郎の姿が!
実は、山本太郎議員はSNSを頻繁にチェックし、
常に国民の気持ちを優先する、珍しい議員です。
今、国民は何を望んでいるのか?
SNSに書き込まれた「牛歩をすればいいのに」、
「どうして牛歩をしないの?」などの意見を見て、
一人で牛歩をする決意を固めたのでしょう。
国民の気持ちを代弁するかのように、自民党や
公明党議員のクソ汚いヤジや罵倒の中、一人で
牛歩している山本太郎の姿に、泣くほど感動した
人たちも少なくありません。
政治で泣くほど感動してしまう。
それは、今まで味わったことのない体験でしょう。
あまりに反響が大きいので、「パフォーマンス」と
批判する人も多いですが、ただ国民の声をもとに
勇気をもって行動しただけに過ぎません。
ちなみに、牛歩をしている時の罵詈雑言の数々。
山本太郎議員いわく、「2ちゃんねるのカキコミを
そのまま声に出している感じ」だそうです。
確かに、動画のボリュームを上げ、耳を澄ますと、
「この人たち、本当に国会議員か?」と思うほど、
口汚いヤジが飛び交っており、日本の政治家の
レベルの低さを改めて痛感します。
さて、動画をチェックすると、牛歩をしている
山本太郎議員に、1人のオジサンが近づいて、
何やら声をかけています。これは怒られたのか。
このシーンで掛けられた言葉は、「懲罰動議に
かけられる心配はない。牛歩、頑張れよ!」で、
実はこのオジサン、励ましに来ていたそうです。
そうです、注意したわけでも、怒ったわけでもなく、
「YOU、やっちゃいなよ!」と言いに来ていました。
ほんの少し、「オマエもやれよ!」と思いますけど、
政治家は大人の事情がたくさんあって、こんなこと
自由にできるのは、山本太郎ぐらいなのです。
そして、この後に続く、「自民党の告別式」。
実は前日、山本太郎はこんなプラカードを持って
自民党を批判していました。
憲法違反の法律を国民の理解を得ることなく、
まるでクーデターのように強行採決してしまう
自民党は、民主主義を失い、死んでしまった。
なので、プラカードを持っていた日はお通夜。
そして、安保法案を強行採決した日は告別式。
どこかで立ち直ってくれるかもしれないと信じた
自民党が、そのまんま死んでしまったことを受け、
山本太郎議員は、驚きの行動に出ます!
「安保法案焼香事件」。
さすがは俳優だけあって、描写が細かい!
しっかりと数珠を持ち、自民党を弔いました。
投票を終えた後は、自民党の総裁をしている
安倍晋三先生に、「ご愁傷さまです!」と一礼。
国会が完全に山本太郎劇場となりましたが、
山本太郎を見る安倍晋三先生の顔も含めて、
この国の政治は「コント」だと思いました。
ちなみに、このようなパフォーマンスの裏には、
「山本太郎を応援してほしい」という私欲はなく、
「これを機に政治に関心を持ってほしい」という
想いが強くあります。
なにしろ、政治家の手によって日本の平和が
脅かされようとしている重要な法案だというのに、
おそらく半分以上の国民は、いまだ無関心です。
この法案をキッカケに、一部の大学生が政治に
関心を持つようになりましたが、それでも少数で、
今なお国民の大多数は、政治に無関心なのです。
無関心を変えたい。
この『チダイズム』も、まったく同じ想いです。
政治が面白くなれば、もっと選挙に行くはずです。
選挙に行く人が増えれば、政治家が国民の意見を
無視することができなくなってくるはずなのです。
なので、これからも『チダイズム』では、たびたび
どうでもいいネタの中に、政治ネタを放り込みます。
どうもありがとうございました。