巨人の阿部慎之助捕手(40)が25日、東京都内で引退記者会見を開き、「誰よりも野球が好き。そこが原動力」と19年間のプロ生活を振り返った。今後については「大事なゲームが控えているので、今は考えないようにしている」と明言を避けたが、来季の入閣が濃厚とみられ、「何らかの形でジャイアンツに恩返しができれば」と意気込んだ。
優勝決定翌日の22日に原監督と話し合い、「僕の将来やいろんなことを、僕が思っている以上に原監督が考えてくださっていた。監督の意向をお聞きして納得できた」と引退を決断。「400号も打てたし、坂本(勇)が主将になって優勝できたので、ある意味、僕も荷が下りた」と5年ぶりの優勝も一助になった。
会見中は「泣かせるような質問しろよ~」と報道陣を挑発(?)するなど、チームカラーのオレンジのネクタイを締め、一貫して笑顔だった。最終盤に沢村、坂本勇、マシソン、亀井が大きな花束を持って登場すると、「なんだよ、そのサプライズ」と驚いたが、最後まで涙は見せず。「泣かないでよかった」と笑って締めくくった。
引退試合は本拠地最終戦となる27日のDeNA戦(東京ドーム)に決まり、「ありがとう慎之助」と銘打って行われる。