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(千遥)記憶の中にあるままだ。
(なつ)行こう。
なつたちは 夏休みに十勝へやって来ました。
ただいま!
(富士子)着いた? お帰り。
(坂場)こんにちは。お邪魔します。
(優)ただいま!は~い お帰り。
(砂良)いらっしゃい 千遥ちゃん。あっ 千夏ちゃんね。
(千夏)こんにちは。ご無沙汰してます。
その節は 大変ご迷惑を…。
挨拶は後で。 さあ 上がって。
なんも バスで来なくてもよかったのに。
歩きたかったのさ。
・じいちゃん。
千遥。
ご無沙汰してます。
♪~
なつよ… 誰でも年を取る。
そして 深くなるんだ。
じいちゃん… ただいま。
(泰樹)お帰り…。
千遥も お帰り。
ただいま…。
(千遥)娘の千夏です。
♪~
おじいさん… ただいま。
ああ。
♪~
♪「重い扉を押し開けたら暗い道が続いてて」
♪「めげずに歩いたその先に知らなかった世界」
♪「氷を散らす風すら味方にもできるんだなあ」
♪「切り取られることのない丸い大空の色を」
♪「優しいあの子にも教えたい」
♪「ルルル…」
数を数えるように 指を折って搾る。
数を数えるように?そう。
♪~
お~ ほら できた!
やった!(千遥)上手だね 千夏。
優ちゃんもやりたい!ついでに 僕もやりたい。
あっ いや イッキュウさんはやめた方がいいと思う。
えっ…。
触るよ~って… こうやって 上から数 数えるようにやって。
そう そう そう そう… おっ 上手!
(剛男)そうかい 搾乳できたのかい?
はい。 ソラみたいにできました。
優ちゃんもできた!(剛男)優ちゃんもかい。
(拓男)僕もできるよ。あんたは張り合わなくていいの。
(笑い声)
じいちゃん イッキュウさんと私のテレビ見てくれた?
うん…。
どうでしたか?うん…。
熱心に見てたさ。 毎週 欠かさず見てた。ね お義父さん。
うん…。
ちょっと… ちょっと疲れた。
先に休む。(富士子)はい。
じいちゃん 大丈夫?
うん? 大丈夫さ いつものことだから。
今日は 動いた方でないかい。
(照男)じいちゃんは もうのんびりさしてやればいいべ。
(富士子)年だもね 自然現象。
本当に… 昔の私と千遥みたいだね。
あのころは… こんな布団で眠った記憶はないけど。
そうだね… 覚えてんの?
♪~
よく生きたね。
育ててくれて ありがとう。
何言ってんの…。
千遥がいてくれたからあのころは生きられたんだよ。
結局 つらい思いばかりさせたけど…。
・(千遥)でも 私 浮浪児でよかったって今は思ってるよ。
・千遥…。
・(千遥)今まで 出会えた人がいるから…。
元気でいてくれてありがとう お姉ちゃん…。
こちらこそ…。
生きててくれて ありがとう… 千遥。
♪~
(なつ 坂場)うわ~。
へえ~ 本当にアイスクリーム屋にしたんだ。
食べてみて おいしいから。
あっ これは 弥市郎さんのですか?
(砂良)あっ そう。せっかくだから 土産品も置こうと思って。
弥市郎さん 元気ですか?うん。 年だからね一人にしておくのは心配なんだけど森から出
たがらないから。
ふ~ん…。さあ 食べて。普通のミルクと いちごミルクと小豆ミルクの3種類。
優ちゃん 千夏ちゃん千遥ちゃんも 感想聞かせて。
さあ みんな 座って食べて。さあ どうぞ…。
(一同)頂きます。
うん おいしい。
おいしい!でしょ。
(坂場)それでお客さんは来てるんですか?
まあ… ね。
(夕見子)来るわけないしょ。夕見!
宣伝も 何もしてないんだから。
誰も こんなとこまで来るわけないしょ。
私は東京にいてず~っと いなかったんだからそれを考えるのはあんたらの役目でしょや!
最初に考えんのよ そういうことは!
喧嘩しないで。
夕見 私の妹 千遥。
おっ… やっと会えた。
初めまして。
(アイスの落下音)あっ…。
あっ…。
(雪之助)さあ さあ さあ さあ さあ食べて 食べて! ね。
ありがとうございます。(雪次郎)なっちゃん イッキュウさん本当に いい作品 作ってくれた
な!
あれで 十勝に旅行者が増えてうちの菓子も だいぶ有名になったもね。
(とよ)ああ… もうかって もうかって足向けて寝らんないわ。
(妙子)もう やらしい。
もうかった話なんかどうだっていいしょや。
それより 何より 面白かったべさ。ありがとう おばさん。
そりゃ 面白いのは もちろんだわ。家族で見てたわ。
蘭子さんも レミちゃんもみんな 声で大活躍だな。
うん。ありがとうございます。
なっちゃんこの店が繁盛するってことはよあの天陽君の包装紙が全国に広まるってことだよ
。
あ…。ハハハハ…。
評判がいいんだわ。あれがなっちゃんの役にも立ったんだべ?
そう… あの絵が ソラの原点なんです。
やっぱり そうかい ハハ…。天陽君も うれしいべな。
♪~
天陽君にも 足向けて寝らんないわね。
そればっかり もう…。
(雪之助)それじゃ ゆっくりしてって。
後で また送ってくからね。うん。
でも 天気が崩れそうだから早めに帰るわ。うん 分かった。
さあ たくさん食べてね。
雪月の… 魂を!
(雪見)優ちゃんと千夏ちゃんも食べてね。
頂きます。頂きます。
したら 雪見には 味見してもらおっかな。
は~い。よし。
じいちゃん 何か言ってたかい?じいちゃん?
漫画に感動してたべさ。
漫画って 私たちのテレビ漫画?
そうだよ。 しゃべってないのかい?
朝日を見たって。
朝日?
(泰樹)何度も見た ああいう朝日を…開拓してる頃にな。朝日を見ると 気力が湧いてきた
…。ここで諦めるなって… 励まされた。
へえ~。
そういう朝日を なつが見してくれた…。
♪~
なっちゃん… ゆっくりしていきなね。
じいちゃんのそばに少しでも長くいてやって… ね。
とよばあちゃん… ありがとう。
♪~
ただいま。お帰り。
やっぱり 天気が崩れてきた。えっ?
今 戻ったら ひどい雨に遭いそうだわ。じゃ ちょっと休んでいきなさい。
ここに パイプラインを通すんだ。
牛は 50頭まで増やせる。50頭か…。
何してんの?
(照男)古い牛舎を建て替えようと思ってんだ。
あそこ 壊しちゃうの?(照男)もっと大きい牛舎にするんだ。
今度はパイプラインミルカーにするそうだ。
パ… パイプライン?
搾った牛乳を集めるまでを機械化するということですね?
そう。 イッキュウさんそれが 今 一番新しい牛舎なんだわ。
(激しい雨の音)
あっ 降ってきた。
(雷鳴)
じいちゃん…。
(雷鳴)
大丈夫…。
なつよ 何やら 嵐になりそうな気配だ。