母乳育児について
分娩後、入院中にママ一人で赤ちゃんに授乳できるようになれば、退院後も自宅(または里帰り先)で母乳育児を続けられる確率が高くなりますが、入院中に赤ちゃんにうまく乳首を吸わせられないまま退院すると、その後、ママは一人で格闘することになり、赤ちゃんは上手く吸えず泣きますし、ママも焦ってしまいます。
また、ママは慣れない育児と家事で大変な中、夜間も赤ちゃんのお世話や授乳で十分に睡眠もとれず、疲れたママは、更に泣きじゃくる赤ちゃんにオロオロし、ミルクを与えてしまいがちです。
母乳は一定の間隔で吸啜刺激(きゅうてつしげき=赤ちゃんがママの乳首を直接吸う刺激)を与えないと、だんだんと母乳の分泌量が減少し、ついには停止に至ります。すなわち、直接授乳による吸啜刺激が、脳下垂体前葉からの乳汁分泌ホルモンであるプロラクチンの分泌を促すのですね。
また、母乳の分泌はママの精神状態、栄養状態、疲れ等、様々な要因によっても増減します。
母乳の利点はネットや本など、色々な所で紹介されていますので今更述べる必要もないと思いますが、赤ちゃんに必要な栄養学的な面だけでなく、母子のスキンシップ、情緒の安定、授乳により乳がんの発生率が低下するなど、多くの利点がありますので、助産師として、同じ女性、母として、可能であれば、母乳育児をなさって欲しいと思っています。
また、自分自身が4人の母乳育児を経て、母乳育児は究極の産後ダイエット!体重を減らすには母乳育児が効果絶大!!!というのを実感しています。(ちなみに、4人目の長男を平成27年1月に出産しましたが(長男の妊娠時は最終的に6.5kgのup)産後1か月で妊娠前の体重に戻っています。
二女出産の際には13キkgアップしてしまった極悪妊婦でしたが、産後2か月で元通りでした)
しかし、私は母乳信者ではありませんので、母乳にするか否かはママの意向を尊重します。
母乳でもミルクでも、肩の力を抜いて楽しく育児をして欲しいですが、母乳で頑張りたい!でも、一人じゃ難しい、慣れるまで助産師さんアドバイスを!というときは、どうぞ、遠慮なくお声掛け下さい、助産師の出番です。
また、とうごう助産院では「断乳・卒乳」に関する相談や指導も行っています。
私は基本、「卒乳」でいいと思っていますが、仕事復帰等様々なご事情で「断乳」を希望される方は時期を決めて計画的に進めていくことが必要です。
是非、ご相談ください。