チームの流れを変えるべく19歳の若武者が必死に右腕を振った。4回から3番手としてマウンドに上がった山本。今季初の中継ぎ登板でDeNA打線を退けた。
ペース配分など関係なし。初っぱなから飛ばした。最速148キロの直球を軸に気迫のこもった投球で追加点を与えない。4、6回は四球で走者を許したものの、直後の打者は併殺打。3イニングを1安打無失点。完璧な救援で後続にバトンをつないだ。
23日の広島戦(マツダ)で先発予定だったが、雨天中止の影響で登板が流れた。その後に告げられた中継ぎ待機。だが慌てることはない。昨季からブルペンでの投球練習を工夫。先輩が使用したマウンドの整備を断り、荒れた足場で投球。中継ぎでの出番があっても困らぬよう準備をしてきた。
「とにかくどこでも自分の投球をするだけです。先発も中継ぎも関係ありませんから」。まさに有言実行。後半戦に台頭してきた右腕の快投にナゴヤドームが沸いた。(長森謙介)