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ドラゴンテイル 辺境行路 作者:猫弾正

一章

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読まないでもいい魔法についての裏設定とか 種族についてとか

★魔法に関する設定


 物語世界に魔法は存在しますが、

殆どの人は眉唾か非常に恐れているかのどちらかです

しかも、その人たちはまず魔法を見た事はありません

 まず文字を読める者がそうはおらず、魔法を使える者はさらに滅多にいません

エルフ娘の部族は、人に近い下位エルフ種ですが、魔法を使える者は一人もいませんでした。

精々、矢の当り易くなる呪いや雨乞いの儀式くらいで、

時折効果を発揮しますが、偶然ではないかと疑っている者や完全に信じていない者もいます

見た目にも分かる魔法など、百年生きた長老も一度も見た事ありません。

女剣士も、エルフ娘も、賢い私はそんな迷信なんかに騙されないぜ。とか思っています。


 大きな王国には数人仕えている事もありますが、彼らは主に知恵を提供します

本物のエルフには魔法を使える者も一部いますが、そう人数は多くありません。

 ゲーム的な言い方をすると、ゴブリンの平均的な体力点が5だとしたら、世の魔法使いの殆どは、1~3の体力点を奪う魔法の矢や火の球を何回か使える水準か、下手すれば一回かそれ以下です。

鳥と話す魔法や物探し、幻覚を使えても攻撃魔法など使えない者もいます。

 しかも魔力回復は、新月か満月の夜が来る度にやっとmpが1回復する程度

ガンダルフが魔法の火花で数匹のゴブリンを打ち倒したように、

滅多にいない凄腕の魔法使いにはwizでいうメリト級の呪文を使える者もいますが

複数の敵を攻撃できる呪文を使える者は本当に一握りで

そんな彼らでも魔力の回復に数日から数週間は掛かります。


 富と栄光を求めて流離う腕の立つ冒険者の集団には

秘匿された知識を求める魔法使いが加わっていることもありますが、

魔法は早々連発できるものではなく、通常は魔法使いにとってギリギリの切り札です

使いきれば魔法力が全快するまで数か月から一年は掛かります。

ですから、魔法使いは呪文を使っての派手な攻撃では無く

簡単な魔法や知識を生かしての行動指針、古代文字の解読などが主な役割となります

また冒険も疾病への対策、気候に合わせた衣服、現地の習俗、風俗の調査、地図や古文書の調査など

入念な準備が必要です


 基本的に魔法の力は魂の力です。

善悪いずれにしても、深い思索や瞑想の結果として漸くに身につくもので、

バルサス・ダイアやアナランドの英雄、白子のエルリック、ザルトータンのような優れた魔法使いはいても、

落ち着きのない未熟者がゲームみたいにぽこぽこ使える事はまず絶対に在りません

或いは、混沌の神々の悪戯で妙な力が未熟者に与えられる。

強力な魔法具が偶々、愚か者の手に入るなどという例外はあるかも知れませんが


 魔法使いにとって呪文は切り札でもありますが、創造にしろ、破壊にしろ、

もっと有効な手段がある場合は通常、そちらを用いる事を好みます

なにしろ魔法の行使は、大変な集中力と精神力の消耗を必要としますから

また魔法の手軽な乱用は、世の摂理や理を乱すとも考えられていますから、

ますます魔法は隠匿されたものとなっています


 例え大魔法使いがいて、手を振るだけで城を建てたり、竜を倒せても、

今はまだ一握りの人間しか到達できない魔法の力が大手を振るう事など

世の中の大半の者の進歩の邪魔、害になると考えてそうそうは姿を見せないでしょう。



★種族の設定



 人族は全ての敵ではありませんし、全ての中心でも在りません。

繁栄している一勢力、一種族に過ぎません。

繁殖力と知能、能力の高さから人族は尤も栄えている種族のうちの一つですが、

逆にいえば、それだけでしか在りません。

大雑把にいうと、全ての種族にその種族にとっての現時点での敵と味方がいる訳です。

例えばエルフやドウォーフ、オークから見れば、自分たちが人間で、人族が亜人の一種となる訳です。

ここら辺は、人種や民族の違いより大きいですが、変わった外人のような感覚だと思ってください。

リザートマンや蛇人、ケンタウロス位に外見が乖離すると

怪物と見做す人族もいますが、向こうにも人族を怪物と見做す者がいます。

それでも人族は主要なキープレイヤーの一つです。頭がよくて文化も高いですから。


 辺土のオーク達は、文明人が恐れ、忌み嫌う悪夢に出てくる蛮族です。

曠野を越えて攻め込んできては野蛮な振る舞いを行う侵略者ではありますが、

実は人族の軍隊も、此処まで酷くないにしても大方は似たようものです。

エルフの軍隊も、同族や人間、ホビットなどに対しては紳士的に振る舞っても、

オークやドウォーフの土地を占領すると、司令官によっては虐殺する事もあります。


逆に、全く別の土地の別のオークは、意外と友好的に振る舞うかも知れません。


 下位のオグルやトロルに匹敵、或いは凌駕するようなハイ・オーク種族。

或いは独自の文化と戒律を持つ戦闘部族のオーク。

差別と偏見に苦しみながら、己の有り様を探し求める半オークもいるかも知れません。


 物語世界には、沢山の種族が存在していますが、

棲み分けている土地もあれば、混在している土地もあります。

街道筋は出会いと別れの場ですから、混在している傾向が強いですね

出来るならば、大きな町やアジールなどで様々な民族種族が交わる情景を描いてみたいものです


 あと人間はドラゴンに歯が立ちませんが、ドラゴンは人間だけを餌食にしている訳では在りません。

実際には、繁殖力が強く、強い者に対しては意気地がないオークなどが狙われる事が多いです。

竜は敵と云うよりは、災害のようなものと見做されています。

ごく稀に下等な竜を軍隊や英雄的な剣士、魔法使いなどが倒しますが、これは相当な偉業となります。





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