宮古島市(下地敏彦市長)が、不法投棄ごみ事業を巡る住民訴訟の原告市民6人を提訴する議案の撤回を議会に伝えたことに対し、市民からは「撤回は当然だ」と声が上がった。
同市平良の下地恵子さん(64)は「市長はここまで騒ぎが大きくなるとは思っていなかったのではないか。撤回は当然だ」と指摘した。「市民を提訴するという議案を、市長の周囲でいさめる人はいなかったのかと恥ずかしく思う。再提案をするべきではない」と話した。
宮古島市は観光客の増加や建設ラッシュで経済は活況を呈しているが、提訴騒動が島のイメージに与える影響を危惧する声もある。タクシー乗務員の男性(69)は「文句を言うからと訴訟を起こすことはあり得ない。市長の行動は宮古の評判を落とすと思う」と批判した。
元教員で、今も音楽活動に携わる長濱隆さん(67)は「担当していた職員には有罪判決も出たような出来事だ。これで市民を訴えても、市は自分で自分の首を絞めるようなもので、大丈夫かなと思っていた」と、市の対応を不安げに見守っていた。一度訴えると言った以上、市も「振り上げた拳を下ろせず、困っていたと思う」と分析した上で、撤回について「多少の恥をかいてでも引くという冷静な判断をしたと思う」と語った。
- 認知症支援講座の講師は市長 「浦添、福祉の街に」地域2018年11月15日
- 本部港から石材搬出 新基地建設、16日にも辺野古に社会2017年12月16日
- 「沖縄の声 全国に訴える」 参院選当選の高良鉄美さんが辺野古訪問政治2019年7月23日
- 辺野古ゲート前、約2カ月半ぶりに資材を搬入 座り込む市民らの強制的な移動も再開社会2018年11月15日
- 「辺野古建設中止を」 ラブソン氏が米紙に寄稿 沖縄の訴えなど紹介政治2017年6月23日
- 市民提訴の議案提出 宮古島市長「名誉毀損だ」政治2019年9月4日
- 辺野古反対の民意示すも政府は工事続行 参院選翌日、沖縄県、市民が反発 官房長官「全力で取り組む」政治2019年7月23日
- 夫亡くした英国人観光客に寄り添う 本部署、知念夫妻に感謝状 火葬や手続きなど行動共に
関連するニュース
2019年9月21日 13:10
2019年9月21日 09:57
2019年9月19日 10:16
2019年9月18日 13:02
2019年9月18日 12:05
2019年9月18日 11:22